レールウェイフェスティバル

阪急P-6形+阪急900形@正雀車庫

今日は小学生の弟が阪急の正雀工場で開かれる春のレールウェイフェスティバルに行くということで、その付き添いで正雀まで行ってきました。
昔から存在は知ってたこのレールウェイフェスティバル。ただ、混雑することから事前申し込み抽選制になっていて、実はまだ一度も応募したことがなかったんですが…弟が応募したら当たっちゃったので、ちょうどいい機会になりました。


阪急の正雀駅を降りて社員通用口みたいなところから正雀工場の入り口まで行き、中に入ると確かにイベントです。
とりあえず売り切れたらアレなので先にグッズ売り場とかを見て回ることに。
まずグッズ売り場を見ると、結構面白いものがいろいろあったものの結構サービスセンターとかで見かけたようなものも多かったのでパス。
で、この間座席収納車だった8200系をまともな座席に改造した時に発生した部品の売り出しが今回限りで出ていました。
8200系部品販売
2人掛けの収納機構付き椅子が1つ1万円の大特価!!でしたがこちらは既に売約済み。そりゃもうマニアが一番に飛んで来る罠。
で、他にも3000円とか5000円とかでシートの座席の部分のみとかをいろいろ売ってましたが、さすがにあんな大きなものを買っても仕方がないし、8200系のシートはレアではあったものの座り心地は他と比べるとやはり落ちますし。
というわけで、一旦どこかに行って戻ってきた後にここでは阪急唯一だった三角形のつり革の短い方を300円で購入。
とりあえず今日一番買いたいのは阪急の気品溢れるアンゴラ山羊のシートのモケットを使った座布団。しかしどこで売ってるのか、売り場の人に聞いても分からないみたいだしもしかしたらHankyuセールというところにあるかも?ということなのでそこに行ってみると長蛇の列。30分待ってようやく入れましたが、どうやらここは廃車発生品とかの鉄道部品をいろいろ売ってる様子。しかしこれも効率よく回らないとダメですね。なんとなくコミケとかに行って死闘を繰り広げるヲタの皆さんの気持ちが分からなくもないというかなんというか。まぁあっちの人数はこんなのとは比べ物にならないんでしょうが。
さすがに運転士用座席や謎の機器類を買って帰っても仕方がないので、今回は表示幕を買うことに。ペラペラのを切り売りしてるんですが、1コマ100円となかなかお買い得。というわけで調子に乗って8種類ほどお買い上げ。ホントは試運転は買う予定無かったんですが、売り場の人の商売上手さに負けてついお買い上げ。まぁもしアレなら鉄研の部室とかに持って行ってもいいし。
そしてさらに、電車のドア横の広告スペースのアルミの枠とアクリルカバーがセットで500円で売っていて、これは買いだ!とピンと来たのでこれもお買い上げ。このコーナーの近くにあった阪急電車のグッズ売り場は閑散としてましたがその横では架線のトロリー線を使った文鎮が売られていたので300円で購入。なかなか綺麗な銅の色。
というわけでつい調子に乗っていろいろ買ってしまいました。
でも今日はせっかく来たんだからグッズ買うだけでは勿体ない。というわけで正雀の車庫の中へ。
正雀工場にて
普段はなかなか入れないこの工場内部。しかも今日は写真も撮り放題ということでこれほど嬉しい企画はありません。モーターやら車輪やら謎の部品、そして謎の機械が大量に置かれたこの工場内部の雰囲気、いかにも工場っぽくて好きですね〜。
35tクレーン実演
工場の内部では、車両を軽々と持ち上げられる35tクレーンの実演も行われていました。こりゃすげぇー。
こういった企画は、毎回全検とかで入場中の車両を使って行われるんですが、今回入場中だったのは神戸線の7001F。なんかシートとかが取り外され、車体も塗り直される前のなかなか無惨な姿になっておりました。
検査入場中の阪急7001F@正雀工場
これがあと1ヶ月もしたらまたテッカテカになって帰ってくるんでしょうね。


そして阪急ミュージアムのコーナーでは、阪急のなかなか資料価値の高そうなものがたくさん飾られていたんですが…。
阪急ミュージアム
…これってもしかして、今は亡き宝塚ファミリーランドの『のりもの館』でかつて飾られていたものでしょうか。なんか見覚えがあるんですが。
阪急5200系カットモデル
短命だった5200系の先頭部のカットモデルの前では、家族の記念写真撮影コーナーみたいなのも開かれてました。
他にも『ミニSL』的な企画や、パンタグラフを上げ下げできたり、方向幕を使ってビンゴ大会を開いてたりといろいろやってました。そして端の方の整備用の線では新しくなった毎度恒例の8200系の展示会が。
阪急8201F@正雀工場
今回来てたのは8201Fでした。通学の時に何度か乗ったことがありますが…やっぱり工場内での展示ともなるとちょっと雰囲気が違ったりするもんです。
そして阪急タクシーのコーナーはおみやげ付きとあって長蛇の列。『120分以上待ち』の看板を持って係員が立ってましたが、120分の文字から最初から印刷されてたので実際はどうなんだか。どうでもいいけど横に『阪急タクロー』とかいうこんなマスコットキャラクターがいたわけですが。
阪急タクロー
恒例ですが…こっち見んなwww


この後は一旦正雀工場の外の芝生のところに出て、そこでは売店とかがたくさん出てたんですがとりあえずジュースだけ100円で買って、行きがけにローソンで買っていったおにぎりで昼食タイム。ところで、ジュースの種類が少なくて大したものはマミーとコカコーラぐらいしかなかったために珍しくコーラを買ったんですが、そのコーラがどう見ても外国製な件について。なんかSingapore Consumer Hotlineの番号とか書いてあるし。まぁ味は何の変哲もない単なるコカコーラでした。
そして栄養補給も完了したので再びいろいろ回ってみる。今回も廃車発生品とかの貴重な車番やら看板やらといったものを入札方式で販売していて、改造されて中間車化された元C#5040の前面扉とか、気に入っていた2307Fの切り取られた車番とかもありました。しかし、そんな中でショッキングなものを見つけてしまった…。。




阪急6356F車番販売中
… マ ジ で す か 。・゚・(ノД`)・゚・。


自分の最も好きな車両のひとつである名車、阪急6300系。そのうち、6351Fと6356Fがダイヤ改正後に桂車庫で休車になっていたようで、その6356Fがこの間桂車庫から正雀に回送されたという話を聞いてはいたんですが、まさかこんなことになっていようとは…。後で洗車体験の車両に乗った時にはC#6356の車番が切り取られていたのも見てしまったわけですが…とうとう6300系初の廃車が出てしまいました。なんかとてつもなく残念です。。
※ところでこの6356Fなんですが、うちの過去の日記で検索をかけてみると実はダイヤ改正で休車になる1ヶ月ほど前だった去年の2月9日に梅田で通特としての姿を撮っていたということが判明。
(2007.2.9)阪急6356F@梅田
これがその時の写真です。黙祷。


さて、あまり寂しい気持ちばかりに浸っているのもアレなので、とりあえず動態保存されている往年の名車の乗車体験に行ってみることに。
阪急P-06形+阪急900形@正雀車庫
奥のほうは600V対応のために自走はできないものの一応線路上は走行可能なように復元された、元神戸線用の転クロ車、900形。そして手前のほうは元京都線(というか新京阪鉄道)の車両で、当時の国鉄の看板特急『燕』をぶち抜いたという伝説で有名なP-6形。またの名を100形。どちらも重厚感たっぷり。
30分待ちぐらいだということで早速並んでみたんですが、どちらに乗りたいか選べるようす。そりゃもうどっちも乗ってみたいのは当然の心理ですが、ここはやっぱりまだ動力車としてちゃんと機能していてツリカケ音の楽しめる伝説のP-6形を選択。
ゆっくりと往復する2両の旧型車に洗車場をひたすら往復する5300系を眺めていたら、しばらくしてようやく順番が回ってきました。
阪急P-6形車内
これがP-6形116号の車内。固定式のセミクロスシートですが、モケットはもちろんあのゴールデンオリーブ色のアンゴラ山羊の生地。座り心地もふかふかで、少なくともその35年ほど後に登場した113系よりも乗り心地では確実にこちらが上。
全員が乗り終わったところで、扉を閉めて発車。唸るようなツリカケ音を響かせながらゆっくりとしたスピードで数百メートルを走行。いや、なんかこれ凄いんですが。
車庫の線路を2往復して終了だったんですが、この車両が100km/h以上のスピードを出して今よりももっと田舎だった大山崎のあたりの直線区間を爆走していたなんて想像するだけでもかなりきてます。
降りたらそのまま1形が間近で撮影できるということなのでそちらにも。
阪急1形@正雀車庫
阪急の前身となる箕面有馬電気軌道の時代に作られた最初の車両で、今でいうところの路面電車的な雰囲気を持っているものの、当時はもっと吹きさらし部分の多かった路面電車とは違ってアメリカのインターアーバンを意識した本格的な車両。いやーこんな貴重なものが見られるとは。
そこで弟を入れて記念写真を撮り、出口に行くと今度はちょうど洗車体験の受付をやっていたので列に並んでそのまま5300系の車内へ。
最後尾の車両に行ったんですが、しばらくするとドアが閉まってゆっくりと発車。
洗車体験
自動車で言うところのコイン洗車とかの洗車機のイメージに近い大きなブラシを回転させ、そこに水をかけたりしつつ電車をゆっくり走らせることで洗車ができるという仕組み。ちゃんと乾かすのまでついてます。想像通りだったけどやっぱり中から見てると楽しいですな。
さらに、14:00からはマルチプルタイタンパの展示と実演が行われるとのことだったので行ってみる。
マルチプルタイタンパって何ぞや?と思ってたらコイツのことだったんですね。
マルチプルタイタンパ
プラッサー&トイラー社製の工事用車両。そういえばこれ芦屋だとか東岡山だとかでもよく見かけてたなぁ。
で、よく見かけてたわりにはいったい何をするものなのかは全く知らなかったんですが、どうやらこれは下のバラストを調節して固めることで路盤の凹凸を直すための機械なんだとか。
しばらくして実演が始まりましたが、レールを持ち上げつつ、バラストに水を吹き付けながら2本のアームをバラストの中に突っ込んでガガガッと踏み固める感じ。
マルチプルタイタンパ実演
なんとも豪快ですが、これの開発によって以前は手作業だったのを自動で行えるようになって、100mをわずか10〜15分で補修できるようになったんだとか。このオーストリアの会社、なかなかやりますな。


阪急運転シミュレーター
終了時間も近づいてきたので、スタフとかダイヤグラムが売ってたところでいろいろと買って、教習センター内のシミュレーターだけちょっと見てから帰ってきたんですが、どこにも売ってなくて今回の販売はなかったのかなぁと思って諦めてた座布団、なんとぽつんと離れたところにあったアルナの売り場のところに行った時に『座布団は完売しました』の文字を見つけて_| ̄|○。ぅぅぅ、一番欲しかったのにまさかこんなところにあったなんて…ちと悔しいなぁ。
まぁそれだけがちと心残りだったんですが、それでもなかなか楽しめた一日でした。ちなみにどう改造されてるのかが注目される7320Fはあちこち探したものの結局見つかりませんでした。どこかもっと奥のほうにいるのかな?


てなわけで本日の戦利品。
本日の戦利品(その1)
左上:表示幕(快速河原町、夙川-甲陽園須磨浦公園)→100円×3
やっぱり地元民としては夙川-甲陽園は外せない。てか須磨浦公園とか懐かしいなぁ。
右上:表示幕(救援、普通三宮、特急梅田)→100円×2
救援。怪我人が出た時に担架にこんなの貼って行ったら面白いかもね。んなわけないか。
左下:表示幕(試運転、回送)→100円×2、トロリー線文鎮→300円×1、臨時ダイヤグラム(淀川花火大会一号表・二号表)→300円×2、運転士用スタフ(祇園ダイヤの快速特急)→1000円×1、8200系つり革(短)→300円×1
快速特急のスタフなんてのはなかなか貴重です。しかも祇園ダイヤ。ダイヤグラムもなかなか貴重な資料なんですが…どれが何の列車なのかさっぱりです。ちなみに幕に巻き癖がついてたために他のグッズで押さえてるので構図が変です。


そしてもうひとつ。
本日の戦利品(その2)
これ。なんかSMBCのカレンダーが大きさ的にもちょうどだったので、絵のところだけ切って入れてみたらピッタリ。しかしこれを入れるともはやただのアルミの額縁。これを見た時にまさか電車のドアの横で何年、何十年もの間広告を入れる枠として使われ続けてきたものだなんて誰が気づくでしょうか。なんかこれは結構使い道ありそうだし個人的にはかなり気に入ってたりします。


そんなこんなで、帰ってきた後にもう一度塾に行くのが慌ただしかったものの楽しい1日でした。文化祭後の放心状態で惰性で生きるのを防止するにはなかなか良いイベントだったのかも。