天文部冬合宿

北斗七星の日周運動

いよいよ今日から楽しみにしていた天文部の冬合宿。
今まで新歓合宿はGWの帰省と被り梅雨合宿、夏合宿、秋合宿は全てLaVoceの合宿やらライブやらと被ったおかげで未だに一度も行けてなかった天文部の合宿。自分はこの冬合宿がようやく初参戦となります。


というわけで朝9時半に学館前に集合して、みんなが集まったところでバスに乗り込む。大型の観光バス2台がいっぱいになる規模のLaVoceの合宿とは違い、今回は中型の観光バスでもまだまだ余裕があるというたったの20人程度の人数。まぁ機材やらなんやらを積んだ公用車で前日出発した人が抜けてるからというのもあるんだけれども。


さて、今回目指す先は富士宮市、というわけで当然のようにバスは東名高速へと入っていくのかと思いきやまさかの中央道経由。そっちのほうが高速代が断然安いんだそうな。
途中山梨県鳴沢村にある『道の駅なるさわ』でお昼休憩。富士山がきれい。


C定食
うどんとかそばでもいいかなとも思いつつ、せっかくなので定食系にしてみようというわけでC定食800円。注文してから揚げてくれるカキフライがメインの定食で、下手な学生相手の定食屋より量があるんじゃないかというほどのボリュームでした。味もなかなか良かったし、どうせこれだけいろんな料理を作ってる道の駅の軽食コーナーには多くは望めないだろうと思っていたら良い意味で裏切られました。時間があったらソフトクリームも食べたかったけど今回は断念。


富士山博物館=成人式会場
ところで面白かったのはその横に併設されていた富士山博物館。鉱石ミュージアムとかなかなか魅力的な展示があるうえに入場無料ということで個人的にはかなり気になったんですが、それよりも驚いたのが『成人式会場』の看板。まさかここで成人式やるんすか…www


さて、バスに乗り込んで再び目的地を目指します。
ほどなくして左側に見えてきたのが…


富士山
/^o^\フッジサーン
★今回は細かい天文写真も多いということで、ちょっと頑張って大きなサイズも用意しました。一部の写真以外は画像をクリックしたら大きなサイズに飛ぶようにしてるはずなのでぜひどうぞ。


バスに再び乗ってから1時間少々、ようやく目的地である新富士オートキャンプ場に到着。
着くやいなやマナーの悪い先客がずいぶん前に放置していっただろうと思われる『かつて海老か何かであっただろう謎の物体』が放置されてひどいこと(見た目的にも臭い的にも)になっている冷蔵庫が発見されてリアルナイトスクープ的な出来事が展開されたり、これまたマナー云々以前に人間としてどうかしてる客が残していったであろう、使用済みと思わしきとあるゴム製品が木の枝にくくりつけられているのが発見されたり(いやきっとこれは何かの啓発的なメッセージが込められているのだきっとそうdry)といろいろ初っ端からあり得ない展開。これ大丈夫なのかしかし…?


まぁ何はともあれ気を取り直して、まずはバンガローに荷物を置いて、夕方までしばらくやることもないのでみんなで近くを散策にでも行ってみることに。


森の出口
森の出口。


森の出口
森の中から空を見上げてみる。


木漏れ日と影
木漏れ日と影。


こけのむすまで
森の中にあった苔むした石がなんともいい味を出していました。


それから戻ってきて、夕方になってきたら管理人さんがなんと全員分のおしるこを作ってきてくれました。寒い外で食べるこういう甘くてあったかいものって最高ですね。
そしてその後日没頃になってきて見えたのがこれ。
紅富士
紅富士。これを生で見たのは初めてだったんですが、やはりこれは美しい…。


さて、日も暮れてきた頃ということでそろそろ夕食の準備。
天文部は、合宿地での食事は“コック”が中心になり食事当番を決めて自分たちで作るというなかなかアウトドアな部なんですが、今晩のメニューはカレーライスとサラダ、そしてアスパラとネギの肉巻き。
しかしまぁ水道から出てくる水はとにかく冷たいし(実は室内ならお湯も出たということが後で判明)、なんといっても最近手荒れがひどいこともあってこれはなかなか大変な作業でした。
で、さすがにこの水の冷たさではどうにもこうにも作業が進まないということで女子2人と管理棟のほうへ下っていってお湯をたらいに溜めつつジャガイモの皮むきをやっていたところ、なんか人の良さげな管理人さんが今度は焼きたてほくほくの焼きいもを差し入れしてくれました。焼きいもなんて久しぶりに食べたわ…(´ω`)


で、コンロの火力が弱い&外が寒すぎて寸胴のカレーライスがなかなか煮込めなかったりといろいろあったものの予定より少し遅れてようやく夕食が完成!みんなで美味しくいただきました(^q^)


そして片付けが終わって21時前ごろからいよいよ徒歩5分ほど行ったところにある観測地で観測開始。


オリオン座とシルエット
富士宮の市街からさほど遠くないということで特に南の空は思った以上に光害が激しかったんですが、逆にそれを生かして木々のシルエットを入れた写真を一枚。


しかし光害があるとはいっても上のほうを見れば広がる満天の星空。普段せいぜい2等星がかろうじて見える程度の都会の空を見ていると、こうやって本物の星空を見るともはやこれは空というか宇宙が広がっているような感覚に襲われます。


冬の大三角とオリオン座
そしてこの季節に綺麗な星はやはりオリオン座と冬の大三角あたり。


プラネタリウム
ホワイトバランスをいじってみて、プラネタリウムでの空のように幻想的な青色にしてみる。
天体写真としてはともかく、ひとつの写真芸術としてはこういう風に工夫してみるのもアリかも。



ぎょしゃ座
空高く、上の方に広がっていた『ぎょしゃ座』。五角形が目印。


ふたご座
ふたご座。
元部長のSiO2氏(仮称)が貸してくれたソフトレンズフィルタ。これを通して天体写真を撮ると、明るい星がより大きく写るのです。



冬の大三角、オリオン座と冬の天の川
そして定番中の定番・冬の大三角+オリオン座。冬の大三角はご存知の通りベテルギウス(右)、シリウス(下)、プロキオン(左上)の3つから成る三角形なんですが、ベテルギウスプロキオンの間あたりに流れてるのが冬の天の川。夏の天の川とは違って肉眼ではギリギリ見えるかどうかという明るさなのが特徴なのです。


しし座
今度はしし座。それにしてもさすがにこの時期ということで外は極寒。カメラを操作するために手袋をはめずにいる右手がまともに動かなくなるぐらい寒いです。


北極星とおおぐま座
北の空を見ると、北斗七星と含むおおぐま座北極星がいい感じに出ていました。



そして本日の極めつけの写真がこれ。


北斗七星の日周運動
北斗七星の日周運動。レリーズを使って自動連写させることで星空が少しずつ動いている様子が観察できるんですが、今回の場合は1枚あたり30秒露光の写真をPhotoshopを使って56枚比較明合成。
こうして見るとたった30分ほどの間にも星は着々と動いてきているのがよく分かります。そして北極星を中心にして空が回っているというのもこの写真を見るととってもよく分かるもんです。


結局夜は明け方までずっといる人もいたものの、自分は明日も晴れてて観測できそうだったので1時半過ぎにはバンガローに戻って就寝。いやーホントに良いものを見られた。合宿はまだまだ続きます。