奈良を習おう!

東大寺大仏殿

今日は遠足の日。
うちの学校の遠足というのは基本的に各学年バラバラで、特に行くところが毎年決められてるわけではなく、だいたいはその時の担任団の趣味とかで決められるわけで。
で、今までのうちの学年の遠足はというと…。
中1:山道が全てコンクリートで固められてる山とも言えないような須磨の山に登ってなぜか大縄跳び大会。そしてそこに登ってきた幼稚園児に昼食場所を占領される( ゚д゚)
中2:去年の遠足と場所はわずか数百メートルしか変わらない須磨の海釣り公園で、何を血迷ったか快晴の秋空のもと真っ昼間から釣り。釣りの知識が少しでもある人なら分かると思いますが、当然そんなので釣れるはずもなく、大半の人がボウズ(゜д゜)
中3:バスに乗ってはるばる徳島県へ。鳴門大橋や渦潮を見た後、大塚製薬が社会貢献のために建てたはずなのに入場料が一般で3000円以上とバカ高いレプリカオンリーの大塚国際美術館を見学。まぁなんだかんだ言っても高1までの4年間では一番マシだったかも。
高1:SPring-8とかいうよく分からん施設を見学。てかこの時点で遠足じゃなくて完全に社会科見学だし。なんか分からんが凄いということだけは分かったけどなんだかなぁ。。
そして今回は奈良。どうやら慣習的に高2・高3の遠足では奈良と京都に1度ずつ行くことになってるみたいで。まぁ、現高3はその慣例を無視して2年連続京都らしいですが。


てことで、今日はいつもよりも早く家を出て、苦楽園口から甲陽線で夙川へ、そこからは9年半ぶりに復活した8200系の特急で梅田へ。座れるはずはないんですが、梅田折り返しの停車中に少しシートに座ってみたら、思ったよりもかなり柔らかいという印象。それにしても8200系の乗り心地って結構独特。
梅田からは普通はJRに乗り換えて鶴橋まで、というのがセオリーですが、敢えてそこは始発から乗ろうかと御堂筋線でなんばまで行き、近鉄難波から快速急行に乗車。
ちょうど来たのはシリーズ21だったんですが、ネット上で悪評はさんざん目にしてはいたものの実際に乗ってみたことはなかったので今回はこれに乗ってみることに。
しかし、噂通りシートが硬い。というか硬いだけじゃなくてぶっちゃけイマイチ。これに30分以上座ってただけでなんか疲れました。確かにこれはいただけないなぁ。。
ダイヤが少し乱れた影響もあってか、大和西大寺の手前で10分ほど抑止。まぁ配線とかの構造を考えたら仕方がないか。
時間があったので大和西大寺で一旦降りて、15分ほど滞在していろいろ撮ってみる。
近鉄8079F&1026F@大和西大寺
8079Fと1026F。近鉄は○○系の区分が細かすぎるわりには外見的な違いが結構少ないので素人にはサッパリ分かりません。まぁどれも似てるといえば阪急とかもそうなるんでしょうが。
アーバンライナーplus@大和西大寺
アーバンライナーplusも登場。難波〜奈良の特急は平日は朝に数本ある以外は、夜に申し訳程度に走るぐらいでほとんどないみたいです。
近鉄9827F@大和西大寺
9827F。シリーズ21。HIDライトとか、前面デザイン自体はなかなか良いと思うんですが…やっぱり乗るのと見るのって別問題ですね。
ACE&ビスタEX&伊勢志摩ライナー@大和西大寺
この時間帯は入庫のための回送とかもあったりしていろんな車両が次々と来るんですが、これはACEとビスタEXの並び。…と思ったら後ろにちゃっかり伊勢志摩ライナーも写ってました。
近鉄3206F@大和西大寺
京都市営地下鉄乗り入れ対応のKL、3206F。このデザインは結構好き。近鉄の中でも珍しくちゃんとスジが決まっているという異端児ですが、唯一まともに編成単位で撮れたのがコレってのも面白い話。
伊勢志摩ライナー@大和西大寺
そしてさっき後ろに見えていた回送の伊勢志摩ライナー。ベースが同じだけあってオーシャンアローとよく似てます。まぁオーシャンアローがこれに似てるというのが正しい表現なんですが。
近鉄8085F@大和西大寺
入庫していく8085F。シリーズ21との混結。近鉄はとにかくやたらと混結運用が多い感じです。両数もバラバラだし。
それにしてもわずか15分でこれだけの車種を撮れたってのはなかなかの収穫でした。まぁ大した写真はほとんどないけど。


そしてL/Cカーで奈良まで行く。さっきのシリーズ21の座席と比べるとこれなんてネ申に思えてきます。
案の定大量の灘校生が降りてきましたが、途中トイレに寄ろうとした時にイギリス人の英語教師に会釈されてビビった。てか来てたんですか。
集合場所までは徒歩15分程度。なんかここ久しぶりに来たなぁ。京都にはしょっちゅう行っているのになぜか奈良市街には5年以上来ていなかったという事実。
集合場所に着くと大量に人が集まっててそこで出席確認だったんですが、そこで国語の長老(仮称)とさっきのイギリス人講師が会話を弾ませていてさらにビックリ。なんという組み合わせ。


で、時間が来たのでまずは全員必須の正倉院展へ。
奈良国立博物館
場所は奈良国立博物館。この写真は出た後に撮ったものですが、ここは団体用入り口で、一般用のところには既に長蛇の列が出来ていました。皆さん物好きですねぇ。敬虔な奈良県民のid:cho-me3氏も実は毎年見に行ってるらしいですが。
一般の行列を尻目に、団体入り口から難なく入館。今まで行った博物館の中では間違いなく一番の混雑ですが、これでもまだマシらしい。やっぱり開けるのに天皇の許可が必要なものだというだけあって別格なんでしょうね。
昔使ってた衣服や家具、戸籍などの書物までいろいろありましたが、さすがと言うべきか保存状態は良好。それにしても、この時代の人の字はどれもかなりきれいに整ってて読みやすいです。平安時代とかにかなが使われるようになると今度は字が流れすぎてて全然読めないんですが。
てか、世界中見渡しても1300年以上も前に使っていたのと同じ文字を未だに使い続けている民族ってのもかなり珍しいんじゃないかと。最近生まれた新字体旧字体の違いこそ一部ではありますが、基本的には全く同じ漢字だし。そういう意味でも日本って結構面白い国なのかも。


一応軽く全体を見て正倉院展を後にして、これからはずっと干ししいたけのターン!奈良県民でこのあたりの地理は完璧に知っていて、しかも親御さんが奈良の観光ガイドをしているということでこのあたりのお寺とかを回ることに。
まずはここ。
金剛力士像@東大寺
そう、言わずと知れた東大寺。写真は運慶・快慶によって造られた有名な金剛力士像。
そして東大寺の大仏殿へ。しかし、中学生以上はいきなり一般料金500円ってのはどうかなぁ。教育的意味も込めて学生はもう少し安くするべきなんじゃないかと思うんですけどね。公営なんだし。
東大寺
世界最大の木造建築、東大寺の金堂。まぁあのサイズの大仏がすっぽり収まってるんだから無理もない。
奈良の大仏@東大寺
日本人なら知らない人はいない、いわゆる奈良の大仏。正しくは盧舎那仏坐像。サイズがデカいだけあって心も広いのか、ジャマになる三脚さえ立てなければ写真撮影OKな仏さん。いや〜、久しぶりに見たけどやっぱりデカい。
で、お賽銭とかももちろん入れるんですが、なぜかN氏がこんなものを持ってました。
一銭硬貨
一銭硬貨。ってえぇ!?それっていつのお金なんでしょうか。というよりもなんでそれが財布に入ってるんでしょうか。。
虚空蔵菩薩坐像@東大寺
大仏の左にちょこんと座っている虚空蔵菩薩像。それも大仏と比べるから小さく見えるだけで実際は結構な大きさ。
それにしてもこの建物の中の暗さというのがまたとんでもないもので、ISOを200まで上げてさらにF2.8のシャッタースピード1/6という手持ちの限界にチャレンジ。おかげでなんとかブレずに撮れました。このあたりに普段の鉄道写真とかのスキルが生きてきます。
広目天像@東大寺
その奥にいる広目天像。ISO200、F2.8、1/8。
あの柱の穴をくぐるのも久しぶりにやってみたかったんですが、外国人観光客が大量にたかっていて時間がいくらかかるか分からないのでそのままスルーし、大仏殿を後に。
紅葉
年々紅葉は遅くなってきているとはいえ、もう色づいているところはすっかり赤くなっています。この緑とのグラデーションもなかなか美しいですね。
そして一同、正倉院へ。
正倉院
昔はこの中にあれだけの宝物が収められていたんですよね〜。かなり高床になっていて、鼠返しなども完備。さらには日本のはっきりした四季もちゃんと対応できる構造になっていて、昔の人の知恵ってのもなかなかすごいものです。
そこからは二月堂へ。
二月堂を臨む
絵になる光景とはよく言ったものですが、確かにそこにキャンバスを置いて絵を描いている人もたくさんいました。
階段を駆け上がり上に到着。一旦休憩所みたいなところへ。お茶や水のセルフサービスがあったのでそこで小休憩。ところで、その休憩所の椅子に『東大寺学園』のシールが貼られていてワロタ。ちなみに東大寺学園で唯一公式に認められているバイトはここ東大寺のお手伝いだとかいう噂。果たして真偽のほどは…?
あまりゆっくりもしていられないので二月堂へ。高台にあるので奈良盆地が一望できる…はずなんですが、どうも空気がいまひとつきれいじゃないようで、なんか霞んでます。
二月堂より奈良市内を望む
ところで、ここに願い事を書いた木の札を書いて入れるところがあって、たくさんの人の思い思いの願い事が入れてあったんですが、志望大学合格を祈願する同じ人の願いが10枚以上入っててワロタ。ん〜、、なんというかすごい執念なのか、それとも藁にもすがる思いなのか。まぁそれだけ受かる気があれば受かるんでない?
二月堂@東大寺
そして二月堂を後にし、三月堂の前を華麗にスルーして春日大社を目指す。
紅葉と祠
その途中に、池と紅葉と祠というなかなかいい風景があったので撮ってみる。これで晴れてて夕日とかが当たってたらもっと綺麗なんでしょうけどね〜。
そして春日大社に到着。
春日大社南門
この南門の前でみんなで記念撮影。重いのに頑張って持ってきた三脚がようやく役に立ちました。
そして後は下りていくんですが、その途中のお店でソフトクリームを買ってちょっとだけ休憩。安くはなかったけど味は美味しかったのでまぁいいか。そこでやたらと鹿が寄ってきました。可愛いんだけど厚かましいというか、完全に野生を失ってる気がしないでもない。ソフトクリームのコーンとかをすこしちぎって分けてあげると美味しそうに食べてましたが、さすがに全部あげるわけにもいかないわけで。てかソフトクリームのコーンを包んでた紙まで美味しそうに食べるのね彼ら。まぁ草食性だからセルロースも消化はできるんだろうけど、正直あんなインクの付いた紙を食べても身体には良さそうな気はしません。
食べ終わった後少し歩いていると子鹿の群れを発見。やっぱり可愛い。
で、近くに寄っていくとせんべいでも持っていないと顔をそらすことが多いんですが、好奇心旺盛な子鹿はこっちがカメラを持って近寄ると何か貰えるのかと思ってロックバンドのライブで熱狂するファンの如く首を縦に振り始める。あー残念ながらもうあげられるものはないのよ。。
でもなんか可愛かったので近づいて撮影。
鹿@奈良公園
左の鹿が顔を振っているのがよく分かります。
遠くから横向きで撮るのもいいけど、近づいて正面から撮るのもまた可愛い。てか、こういう写真を撮っていると魚眼レンズが欲しくなりますね。


そして、2:30の集合の時間まであと30分もないんですがちょっと無理して猿沢池へ。
猿沢池
『澄まず濁らず出ず入らず、蛙はわかず藻は生えず、魚が七分に水三分』という七不思議で有名な猿沢池
確かに綺麗でもないし特別汚くもない。水は流れてないのに大阪の道頓堀みたいに変な水草も生えてない。不思議な池です。しかしさすがに魚が七分水三分というほど魚はいませんでしたが。
そのままの流れで最後は興福寺をちらっと見てから集合場所の近鉄奈良駅前へ。
興福寺にて
他の班は街をぶらぶらと歩いてたり映画を見てたりとまぁいろいろだったようですが、うちは奈良県民という強い味方がいたおかげでわずか2時間半という短時間でガッツリ観光できました。この詰め込みっぷりには日本史教師のタバティ師(仮称)もビックリ。
…しかし、実はまだ昼食をとっていなかったわけで、自分が昨日夜中3:00まで起きて頑張って美味しいそば屋やらをいろいろ調べてきたのでそこに行こうと思ったんですが、時間が時間だけにもうたいていの店は閉まっている。ということで半ば強引に『うどん亭』といううどん屋へ。
おすすめ定食
おすすめ定食。まぁ調べてきた意味がなかったのはアレですが、なんだかんだ言っても味は美味しかったしこの内容で980円とかなりお得だったので良かったかな。てか、『岡本価格』に慣れるとどこに行っても安く感じるというマジック。単にあそこが高すぎるだけといったらそれまでですが。。
そして、一緒に帰ろうと待ってくれていた台氏(仮称)と合流。ちなみに彼は街を散策して1時間待ちの行列で並んで有名な釜めし屋に行くなどしてグルメの旅をしていたようで。皆さん楽しみ方は人それぞれですね。
で、商店街を抜けたところに中谷堂というお餅屋さんがあったんですが、そう、ここはあのTVチャンピオンで優勝した有名なお店。
中谷堂
ここではつきたてのよもぎ餅を1個単位で売っていてその場で味わえるんですが、集まっている人のお目当てはそれを食べるためだけではなく…
超高速餅つき
そう、『超高速』な餅つき。威勢の良い声とともに動く店長の手の一回の動作はなんとコンマ2秒の世界。テレビで見てもビックリしましたが生で見てみると圧倒されます。てか、1/15のシャッターなのに手が何本写ってるのよ、という状態。
どれほど凄いのかはこのあたりを見るとよく分かるかと。

で、この店長さんがまた気さくな良いおっちゃんで、集団で来てる学生服の高校生に餅をついてみないかといってつかせてみたりして楽しかったです。そしてそこにいた剣道部のT氏も名乗りを上げて実際につかせてもらっていたんですが、剣道をしていたというのを一発で見事に見破られました。流石。
そしてまぁ見るだけではアレなんですが、そこでついたお餅をその場であんこ入り☆パスタライスあんこ入りのよもぎ餅にして、きな粉をまぶして売っているので早速買って食べてみる。1個130円也。
で、一口目。…えっ!?これは…!!
と一瞬ビックリするほどフワフワの食感。つきたてだけあってものすごく柔らかくよく伸びる餅。これもさっきの神業の力でしょうか。味も申し分ないもので、目でも舌でもこれだけ満足できるのならこれほどの人だかりができるのも納得です。奈良に行ったらここは一度行ってみるべし。


そして、そこからは一行、帰路へ。
まずは大和西大寺まで行って、そこでT氏と別れ、台氏(仮称)と2人で橿原線で大和八木へ。
近鉄1277F&8622F@大和八木
いろいろ撮りたかったんですが、もともと曇っているうえにもう4時を過ぎていて日没30分前で光線状態は最悪。この時期は日の入りがかなり早いです。。
というわけで大阪線ホームに上がる。
アーバンライナーplus@大和八木
通過していくULをISOを200まで上げたうえでズームで無理矢理流し撮りシャッタースピード1/30。
さすがにこれ以上まともに撮るのは無理と判断して、通学ラッシュが終わってガラガラになった急行で鶴橋まで帰る。なんかスプリングのよく効いた座席が独特の座り心地。途中10分ほど仮眠。
鶴橋ではスルッとKANSAIのカードの残額がもうなかったので次のカードで清算してついでにJR乗り継ぎのきっぷを購入。てか、ここってラガールカードとかでJRのきっぷが買えるんですね。これはすごい。
久々に201系に乗車し大阪で下車。自分は19:35から西北で塾があるので、このまま帰宅する台氏(仮称)に大阪の美味しいラーメン屋を紹介してもらい、そこで別れて一人で夕食。
ちょうどいい時間になったので梅田から特急に乗って西宮北口へ。このままいったら間違いなく塾で爆睡…と思ったらそこに颯爽と現れた転クロ車の8002F。ちょww空気読み杉www
なんか、最近梅田から寝ようと思っていたりする時に限ってうまいこと8002Fや8003Fに当たる自分。
そして西北まで10分間爆睡し、そのままいつものように塾で授業を受けて帰宅。
5年目にして、初めてまともな遠足でした。