星座がわからないくらいの夜空を見上げ

夏の大三角と天の川

合宿2日目は正午に起床。いやーどう考えても普段よりよく寝ましたね。これで体調はバッチリ…と思いきや寝すぎて頭痛が/(^o^)\ww


食事当番に当たっていた人は朝の9時頃から頑張って昼食を作ってくれてたんですが、自分は幸い今日の昼の食当ではなかったので昼食が出来上がった頃にのんびりと集会所へ。


茄子の揚げ煮びたしとサラダそうめん
もはや数日前の試作会の時のデジャヴしかないんですが、茄子の揚げ煮浸しとサラダそうめん。ただし前回欠けてた薬味とか食材もちゃんと入ってるので今回のほうがちゃんとした形になってます。なかなか夏らしいメニューで涼を満喫できました。
…そしてやはりここで大量のそうめんが余ってたりするわけで、なぜか余ってしまった盛りつけ済みのものも含めて気がついたら4人前ぐらい食べてたような。そうめんが大量に余って頑張って全部食べようとする流れ…これって数日前にもあったような…?


水鏡
お腹いっぱいになったところでのんびりと外を散策…とかしたいもんだけどあいにくソフトの収録の仕事が忙しいのでなかなかそうはいかず。。
去年のように衆人環視のところでやるとみんな恥ずかしがって演技が出来なくなるみたいなので今年はそれぞれがやたら離れてるのにいちいち各部屋やらコテージやらを回ってたんですが、そうすると当然普通は男子が踏み入れることのない女子部屋にお邪魔する機会とかもあるわけでして、そのたびに23女子の女子力の高さに感心しっぱなしでした。というか今更だけどこのサークルって女子力偏差値やたら高いよね…!


サラダ草原
そしてソフトの仕事を優先させた結果夕方の食当にも1時間弱遅れて参加することになったということはつまりその前に組んであったお風呂シフトの時間に風呂になんか入れたはずがないわけで、まぁそれぐらいなんとかなるさと思いつつ食事当番。このおよそ80人前のサラダがずらりと並んだ健康に良さそうな写真はとても今までの天文部の合宿では考えられなかった規模。準備が一段落ついた頃に外で仲良く花いちもんめとかしてる連中を見てたら急に雷鳴とともに夕立が来たりしたけどやっぱり山の天気って変わりやすいんだなぁ…。


茄子のカレーとサラダ
さて今晩のメニューは茄子のカレーとサラダ。勘の良い人はもうお気づきだろうと思うけど(というか試作会の時にも書いた気がするけど)今回の合宿の裏コンセプトは『なつ合宿』ならぬ『なす合宿』で、自炊するメニューにことごとく茄子が入ってるという夏野菜好きにはたまらなく茄子嫌いにも別の意味でたまらないラインナップ。この茄子カレーはちゃんと刻んだトマトとかガラムマサラナツメグという追加スパイスも入ってたりして実に美味しいビーフカレーでした。やっぱり合宿といえばカレーでしょ!


夕食後にはソフトの最後の収録を終えてなんと合宿2日目にして全ての録音が完了というあり得ない仕事の早さっぷりを発揮し、そのあと速攻でお風呂に入ってさっぱりしたあとはまだ曇ってて観測できないということで花火大会!場所が場所なので打ち上げ系は無いけど手持ちとかだけで驚きの1200発。


源氏パイではありません
カメラマンとしてはもちろん花火も楽しむしみんなの写真も撮るけど、密かに撮ってみたかったのはこういう写真。長時間露光で光の軌跡を描くなんて素敵じゃないですか。ハートのつもりなのにみんななんでそんなに源氏パイ源氏パイ言うんですか…(^ω^;)



真夏の夜の夢
ドンパチやる(?)のも楽しいけど、日本人なら風情のある線香花火でしみじみと夏の夜の風流を味わうのもまた良し。
よく考えたら去年LaVoceの夏合宿では夕立で花火が出来なくなっちゃったからこうやってみんなで花火をやるのって大学入ってから初めてかも…!?夏合宿で花火とかなんともリア充感溢れる光景でアレですね。


こころ、えがく、ひかり
手持ちでこうしてハート形を描いてみるのもなかなか素敵じゃないですか?


ねずみ花火
しかしみんなが線香花火を持って輪になって集まってる中心でゲリラ的にねずみ花火をぶちかますのはほとんど爆弾テロみたいなものだと思うんだ…(^ω^#)




で、花火が終わってしばらく屋内でまったりしているといよいよ雲が晴れてきたとの報告があったので、今日こそはと三脚とカメラを持ってみんなで観測地へ。今回の観測所は階段を少し上がっていった先のほうにあるグラウンドで、場所が場所だけに光害の少なさは今まで自分が参加した合宿地の中でもピカイチ。しかもほぼ全天に開けているので星もいい感じに見られます。


天の川と夏の大三角
『あれがデネブ、アルタイル、ベガ』


まずは定番、夏の夜空の代表格とも言うべき夏の大三角。この星ぐらいなら都会の空からでも十分見られますが、やはりこの中心を流れる天の川を肉眼でしっかりと見てこそ美しいのです。天の川なんて生まれてこのかた一度も見たことが無い、という人も現代ではたくさんいるんじゃないかと思うけど、こうして夜空に広がる銀河のかけらをこの目で見ると感動もひとしおです。


夏の大三角(ソフトフィルタあり)
ちなみにさっきの画像だとよく分からん!という人にはソフトフィルタを通した写真を。こうすれば天の川や暗い星は写らないけど代わりに明るい星が大きく写り込むので星座は判別しやすくなるのです。中央にあるのがはくちょう座、そして右側のベガ(織姫)とそのすぐ左上の小さな平行四辺形を合わせたものがこと座。



カシオペア座とケフェウス座(フィルタあり)
『w』の形をしたおなじみのカシオペア座ケフェウス座


カシオペア座とケフェウス座(フィルタなし)
ソフトフィルタを外すとこんな感じ。中央下のほうに見えるのはたぶん北極星。普段2等星ぐらいまでしか見えない夜空のほうがむしろ探しやすいですよねこの星って。


昴、土星とおひつじ座
そして東の空に目をやると、こちら側は長野市街からの光害がわずかながらにあるのが分かります。個人的には多少光害があったほうが地形や山の稜線がはっきり分かるので風景的には面白い写真が撮れてよかったりします。
星座的には黄道十二星座のひとつであるおひつじ座が入ってるんですが、それ以上に中央やや左寄りに星が集まっている部分や中央やや右上にあるやたら明るい星が目立ちます。前者がプレアデス星団で和名は『昴(すばる)』。そして後者は木星(Jupiter)。どちらも名曲のタイトルを思い出しますが、確かにそれも星空でこれだけの存在感を放つ星々なら頷ける話です。


煌めく天の川
どの星座を撮ったというわけでもなく、天の川の一番美しく見えた部分あたりを写してみた写真。この写真自体は後でPhotoshopで若干補正を加えてあるので実際に見える星空よりもくっきりと写ってるんですが、天の川が地球のある太陽系を含む天の川銀河の一部で双眼鏡とかで見ると星々が密集しているのがわかる、というのも実際にこの写真を見るとよく分かります。


夏の大三角とはくちょう座、こと座そして天の川
最初の頃よりも空気がより澄んできたので再び夏の大三角


ペガススの大四辺形とアンドロメダ座
さてさっきのような写真を見てからこれを見るといかに秋の空が星空の空白域であるかがよく分かるんですが、その暗い秋の空を代表するのが中央に見えるペガススの大四辺形(秋の大四辺形)。そしてその左側にあるのがアンドロメダ銀河のあるアンドロメダ座


ペガススの大四辺形とアンドロメダ座(フィルタあり)
フィルタを通すと形がさらに分かりやすくなります。真ん中の台形が例の四辺形ですね。


秋の一つ星フォーマルハウト(みなみのうお座)と秋の星々
写真では薄雲がかかってしまっていてそれほど明るく見えないんですが、中央下のほうにある明るい星が秋の夜空における唯一の1等星であるみなみのうお座のフォーマルハウト。全天にある21個の1等星の中でも本州でまともに見られるのはカノープスを含めて16個、そのうち冬の空には七つもの1等星があるのに秋にはたった一つしかないというのはなんとも寂しいものです。


おうし座、ぎょしゃ座、ペルセウス座と木星
さて空もしばらくするとだいぶ回ってきてだんだんと冬の星座が顔を出してきました。すばるを含むおうし座、さらにはペルセウス座、そして左下のほうには五角形がよく目立つぎょしゃ座が登場。


天の川の雲隠れ
一方天の川は少し薄雲というか薄い霧がかかってきたせいで若干見えづらくなったような気もします。たまに霧が出て来ると急に肌寒くなるのはなぜだろう。


おうし座、ぎょしゃ座と火星
さてもう少し地平近くを写してみる。左のほうの五角形がぎょしゃ座で、その一番左上端にあるのがカペラという1等星。等級的には0.1ぐらいなので今日見ている恒星の中ではベガの次ぐらいに明るい星。そして分かりにくいけど中央やや下寄りのところに3つ星があってそのうちの一つが火星です。しかしまぁ3時半も過ぎるとそろそろ薄明が始まってきてますね。。


木星、火星、昴の競演
右上のほうから左下に向かって木星、昴、火星の競演。それにしても木星のこの圧倒的な存在感…w


星間飛行
縮小すると若干分かりにくくなっちゃったんですが、中央のほうに流れるものが見えます。夜空を見てると飛行機とかも時々飛んでいくんですが、飛行機とは違ってピカピカ点滅せずに動点Pのごとくピーッと動いていくのが人工衛星


オリオンの目覚め
そしていよいよ本格的に薄明という頃に出てきたのが冬の星座の代表格・オリオン座。


薄明の冬空
気温は半袖のTシャツ1枚でも過ごせないことはない程度の涼しさだけど、東の空はいよいよ冬の空に。でもこれらの星座が綺麗に見えてくるのはもう少し先の季節になってから。


朝霧
そして山には朝霧が。


山の夜明け
そこからしばらくすると、霧が晴れて空が朝焼けの色に染まっていく。いよいよ朝がやってくる。


謎のオブジェ
というわけで今日の観測はここまでで5時半頃にようやく就寝。写真は日時計
なんだかんだで月が沈んだ後はしっかりと星空が見られたので大満足な夜でした。