ずっと千葉のターン!

小湊鐵道キハ214@上総中野

さて今日はふと思い立って千葉に行こう!という気になったので朝5:45頃に起床。早起きだってやればできる。


朝7時頃に家を出て、まず京王線で新宿まで出て、中央線快速→京葉線と乗り継いで舞浜で一旦下車。
夢の国で3連休を満喫しようとする民でごった返す舞浜駅で一人みどりの窓口に直行してフリーきっぷを買ってるのが自分です。これはこれで正しい休日の満喫の仕方。
さて今日のきっぷなわけですが、『パワフル×スマイルちばフリーパス』というなかなか素敵なフリー切符がありまして、千葉県内のJR線の普通列車(特急は別途特急券を買えば乗車可能)と小湊鐵道いすみ鉄道銚子電鉄の3路線が乗り放題で大人1800円という確かにパワフルな切符。使える期間は結構限られてるけど試験期間に突入してしかもテストが少ないおかげでわりと自由時間が豊富にある今これを使わない手はありません。


てなわけでその切符を手にして再び京葉線に戻り快速で蘇我まで。多分京葉線の舞浜以東は初乗車になるけど、201系やら205系やらいろいろ走ってた京葉線も田窓の205系に一度すれ違ったぐらいで気がつけばすっかりE233系天国に。形こそ若干違うけど京葉線武蔵野線のデルタ線を見て宇多津のデルタ線をふと思い出した。
さて蘇我では3分の乗り換え。もちろん売店に寄って何か買ったりする暇はない…と思いきやちょうど乗り換えた先のホームの階段降りたとこで万葉軒の駅弁が売られていたので迷わず購入。これはラッキー。


で、内房線の木更津行きは209系。最近京浜東北線を走り回ってたやつが改造されて千葉県内に投入されたんですがこれが先頭車はセミクロスシートになってたり2号車にトイレがついてたりとなかなか近郊型っぽくなってて面白い。ついでにIGBT化改造されて以前のGTO素子時代のVVVFインバータ音が聞けなくなってしまったのはちと残念ではありますが。


蘇我から10分ほど走ると五井に到着。木更津から伸びる久留里線も車両が置き換わる前に一度乗りたいとは思ってるもののあれは18きっぷでも行けるし今急いで行く必要はないかなぁと思ったので今回はパス。しかしあの路線って置き換えるとなったら車両何が入るんだろう…?


209系千葉色@五井
ちなみに千葉の209系も転用に際してちゃんと青と黄色に帯の色が変更されてます。113系時代のスカ色に比べてアイボリーというよりはしっかりとした黄色になってるところがポイント。


さて五井からは今回のメインのひとつである小湊鐵道


小湊鐵道の車庫
まず五井駅に隣接する車庫を見ただけでも溢れ出る昭和臭。とても東京から1時間半足らずのところにある路線とは思えません。
この懐かしい色をまとったレトロな気動車に乗って田園風景の中をトコトコと走ります。車内はフリー切符の効果もあってか満員。車内には簡易冷房的なクーラーがついててあとはわりと強力な扇風機もついてるんですがこの季節ともなるとやはり暑いです。


小湊鐵道車内にて
もうこの感じを見るだけでも旅に出たくなる勢いですね。青々とした田園地帯に伸びる二本のレールをトコトコ走る70年代の気動車とかもはや胸熱以外の何でもないですはい。


小湊鐵道の風景(その1)
空も突き抜けるような青空に白い雲がぽっかりと浮かび、広がる田んぼにそよ風が吹き抜けるというこれ以上無いTHE 日本の夏といった感じで実に素晴らしい。レトロな車両も田んぼの中の『とまれみよ』も駅構内のスプリングポイントも途中のタブレット交換も何もかもみな懐かしい光景。


小湊鐵道の風景(その2)
田園地帯を過ぎると途中からはちょっとした丘陵地帯に。なんかもうこういうの見てるだけでSummerとか少年時代とか鳥の詩とかいろんな曲が脳内再生されますね。


そして養老渓谷で多くの乗客を降ろした後山の中を一駅進んで終点・上総中野に到着。ここでいすみ鉄道に乗り換えです。実は無人駅。


小湊鐵道キハ214車内
せっかく乗客がみんないなくなったので降りる前に車内の写真を1枚。


小湊鐵道キハ214@上総中野
やはりこういう田舎を走る列車は少し派手目の色をまとっていたほうがコントラストが効いててよろしいです。この配色とこの顔を見るとどうも阪神の赤胴車を思い出すけれども。しかしこの青空の感じいいなぁ。


上総中野駅
上総中野駅。それっぽい感じの木造駅舎がなんともいい味を出してます。


いすみ200型@上総中野
そしてやって来たいすみ鉄道気動車。一昔前のレールバスって感じですね。今となってはこのタイプの車両も希少種。


小湊鐵道キハ214銘板
小湊鐵道の車番とロゴのプレート。


さてここからはいすみ鉄道へ。やはり2両→1両の乗り換えだと一気に混雑する感じ。しかも冷房が効かずやたら暑いと思ってたらしばらくすると運転手から冷房故障のアナウンスが…wたしかに窓全開にしたほうがよっぽど涼しい。。


いすみ200型@大多喜
大多喜駅では列車の交換待ち。こういう風景ってなんともローカルでいいよね。しかし車両から沿線からなんかやたらとムーミンのキャラクターがフィーチャーされまくってるんだけどこれは何なのw


いすみ鉄道の車窓
いすみ鉄道からの車窓も小湊同様こんな感じで爽やかです。さらに途中でかつて大糸線を走っていたキハ52系とすれ違う。土日限定の観光急行列車として走ってるそうで、こちらもなかなか良さげですね。キハ52系自体が今日本でおそらくここだけしか残ってないはずなので貴重。


終点・大原からは再びJR。今度は外房線普通列車なんですがこちらも209系。千葉もすっかり平成になったなぁ…。
そこから田園風景の中を40分ほど揺られ、大網で東金線に3分間で急いで乗り換え。こっちも209系だけど6両編成。前から噂には聞いてたけど西の王者・草津線に負けず劣らずのジャンピングトレインっぷりです。跳ねる跳ねる。


さて、成東からは2分の乗り継ぎで銚子行きに乗り換える、わけですが。


E257系500番台普通銚子行き@成東
E257系500番台。ご覧の通り特急型です。
これはどういうことかというと、実は末端区間の列車本数の確保のためにら成東で普通に化ける特急しおさい号が1日に1本だけあって、それがこれ。もちろんリクライニングシート。乗り得列車ですね。特急列車にしてはずいぶん安っぽい印象だけど普通列車として乗るなら十分。


とんかつ弁当(その1)
さてそんなテーブル付きの特急車内で食べるなら駅弁でしょう、というわけでここらで昼食タイム。千葉駅は万葉軒のとんかつ弁当。昭和40年代からのロングセラー駅弁で、480円という価格は数ある駅弁の中でも最安級。


とんかつ弁当(その2)
透明のプラスチック容器にごはんと薄っぺらいカツとソースと付け合わせがついただけというこの良い意味での昔ながらの安っぽさがなんともたまりませんね。
ソースたっぷりのとんかつは言うまでもなく薄いんだけどこれが不思議と味は悪くない。濃いめに味付けされた筍の煮物や柴漬けや昆布の佃煮もいい味を出していて、シンプルながらも安くて旨い駅弁でした。


さて、お昼も食べてあとは車窓を眺めつつまったり過ごしてたら終点・銚子に到着。


銚子電鉄銚子駅
銚子電鉄も高1の冬に来て以来実に5年弱ぶりですね。当時はちょうど財政危機の頃で、ぬれ煎餅買って支援しようみたいな動きがやたら活発だった記憶があるんですが、そのあと無事にこうして5年が経ったわけですがその後何か変わったんでしょうか。


銚子電鉄デハ1001桃鉄号@銚子
デハ1001桃鉄号。こうして車両にラッピングをするだけでも確かに少しは資金の足しになるだろうし支援してくれる企業がいるというのは実に良いこと。
しかしまぁフリー切符の影響もあるんだろうけど、いろいろと話題になって訪問者も増えてたはずの5年前と比べても明らかに乗客は多いです。立ち客もかなりいて、少なくとも昼間の京王線準特急よりは混んでる。


銚子電鉄2002編成@笠上黒生
笠上黒生ですれ違った銚子電鉄2002編成。イオン銚子ラッピングがされているものの、塗装自体はアイボリー+臙脂帯。伊予鉄からの譲渡車ですがもともとは京王2010系だった車両で、1984年頃までは今使ってる京王線でも走ってたと思うとなんとも感慨深いものですね。


犬吠駅
さて、せっかく来たなら前回のコースを5年ぶりに再び巡ろうではないかということで、今回も犬吠駅で下車。今までの暑さは何だったのかと思うぐらい涼しい海風が吹いている。


犬吠埼にて(その1)
そこから徒歩で10分ほど歩けば犬吠埼に行けるので歩いてたら海が見える。犬吠の海は今日も相変わらず荒ぶってますねー。


犬吠埼にて(その2)
これぞ岬、といった感じの風景。犬吠埼ー!5年ぶりに帰ってきたー!!


犬吠埼立ち入り禁止看板
地面に亀裂が見つかってて崩落のおそれがあるためここから先は立ち入り禁止だとか。5年前ってこんなのあったかなぁ…どうだっけ。。


犬吠埼灯台(その1)
さて前回はのぼらなかった犬吠埼灯台ですが、今回はせっかくなので200円を払って上まで上がってみようと思います。
螺旋状に続く100段少々の階段を歩いてのぼり、いよいよ東大生が灯台のてっぺんに…!w


犬吠埼灯台にて(その1)
灯台の上からの雄大な風景はこれまた絶景。謎のポールは若干邪魔だけど。


犬吠埼灯台にて(その2)
果てしなく広がる海と空がその青さを競っている。


犬吠埼灯台にて(その3)
そして写真からは分からないけど、風、とにかくハンパ無いです。台風中継じゃないけど風に向かって歩きにくいぐらいの強風で、正直この間本所防災館で体験してきた風速30mといい勝負というか体感的にはある意味こっちのほうが強烈。


犬吠埼灯台にて(その4)
さらには塩分を含んだ海水のしぶきが舞い上がって視界が真っ白になるぐらいの状態で、気がつけば眼鏡にも明らかに塩っぽいものが…。これカメラ長時間出してたら塩害が恐ろしいことになりそう…(((( ;゚Д゚)))


犬吠埼灯台にて(その5)
いやーしかしこの感じは実に夏ですね。


犬吠埼灯台(その2)
灯台と真夏の太陽。いつ来てもここの青空は恐ろしく透き通った青色をしています。


さて、灯台から下りて少し資料館的なものを見た後はせっかくだから岬を散策。


犬吠埼と花(その1)
海をバックに咲く紅色の花。


犬吠埼にて(その3)
この陸地の最果て感は日常の閉塞感やストレスを一気に吹き飛ばすに十分でした。なんというか旅って感じ。


犬吠埼と花(その2)
これだけ塩分を含んだ強風が吹く犬吠埼なだけあってここの植生は結構独特らしく、こんな厳しい環境でも育つような珍しい植物がいろいろ見られるんだとか。


犬吠埼にて(その4)
そして再び荒々しい風景を。ここからは荒々しい海の風景の写真が続くのでお楽しみに。


犬吠埼にて(その5)
犬吠埼の波は夏よりも冬のほうが高いと地元の人が言ってたんですが、この白波を見ても分かる通り前回冬に来た時以上にすさまじい波です。これは多分台風6号が遥か沖にいる影響がかなり出て来てるんじゃないかと思うわけですが、この青空と高波の組み合わせが見られるあたり今日は絶好のタイミングだったのかもしれません。ラッキー。


荒磯に波(その1)
SPLASH!!!!!


荒磯に波(その2)
画面中央に『東映』の三角のロゴが脳内補完されますね。


荒磯に波(その3)
軽く3mぐらいはありそうな波が次々と打ち寄せてくる…!いつにもまして荒ぶる波wwwやっばwwww



荒磯に波(その4)
海岸まで下りていって写真を撮ってたんですがいつ大波かぶるかとヒヤヒヤしました。楽しかったけど。


そんなわけで5年ぶりの犬吠埼を満喫し、再び犬吠駅へ戻る。銚電名物ぬれ煎餅を買ったりさんまの蒲焼き売ってるおばちゃんと立ち話したり。


銚子電鉄デハ1001桃鉄号@犬吠
銚子行きのデハ1001をケツ撃ち。青色の車体は爽やかだけど空の色と同化しますね。沿線では冬はキャベツ畑だった一帯がトウモロコシ畑っぽい感じになってました。二毛作でしょうか。


銚子電鉄2002編成@犬吠(その1)
さて、次に乗る外川行きが向こうからやってきました。この駅から撮れるこのアングルが好き。


銚子電鉄2002編成@犬吠(その2)
もともと京王から伊予鉄に譲渡される時に先頭車改造で付けられた顔は裾絞りが無いこと以外は京王の5000系にそっくりで、このアイボリー+臙脂色の帯とこの顔の組み合わせは現役当時の京王5000系を彷彿とさせます。


犬吠から1駅で終点外川に到着。折り返し時間が10分ほどあるのでここでちょっとだけ駅前を散策することに。


外川の風景
この海の見える漁港の町の坂は実に絵になる風景。いいわーこういうの。


外川駅
漁港と醤油の街・銚子。そんな街を象徴するかのような『ヒゲタしょうゆ』の文字がなんともいい味を出してます。外川駅もなかなかいい具合にレトロで素敵。こぎれいな案内看板以外に21世紀…いや平成の要素は何一つ見当たりません。


さて、折り返しはさきほどの2002編成。2両編成ということもあって今度は結構空いてて、これに乗って銚子へ戻る。
255系@銚子
255系。さっき乗って来たE257系500番台の一世代前にあたる房総特急の車両。


銚子の駅前ではなんかお祭りでもやってたっぽい感じだったんですが、ここではコンビニに寄ってかき氷を買って次の列車に乗り込む。この車両もまた209系。先頭車の一枚窓のあるボックス席を確保したから眺めは良かったけどマナーのよろしくない酔っぱらいと全区間にわたって相席する羽目になってしまったのはちょっと面倒でした。。



成田線の風景
さて成田線というとだいたいこんな感じの風景が続きます。というか千葉県の田舎の風景って基本的に里山+田園地帯の組み合わせって感じでどこへ行っても比率が若干変わる程度であまり変化が無いんですが、あるべき日本の田舎がここにまだ残ってるような気がしました。田んぼの稲を照らす夕日眺めながら夏影聴いてたら思わず目から汗が出そうになった。


1時間半弱で成田に着いて、ここで成田線我孫子行きに3分の乗り換え。千葉支社管内は動労千葉クオリティの接続の悪さに定評があるのに今回組んだダイヤはどこも奇跡的なまでに乗り継ぎが良かったなぁ…。
前回は既に日が沈んで真っ暗だった成田線我孫子支線区間もようやく明るい時間帯に乗ることができたし、もちろん我孫子に行くということは目的はただひとつ。


というわけで、この旅の締めくくりは我孫子駅名物・唐揚げそば(2個入り)。


唐揚げそば
これも実に一年ぶりだけど、5年前に同じルートでここに寄った時よりはさすがに値上がりしてるものの相変わらずのCPの高さ(これで440円!)と豪快さは健在でした。


そのあとは常磐線で日暮里→山手線に乗り換えたらまさかの池袋止まりだったので埼京線で新宿まで行くというルートで帰る。しかしまさか最後に乗った埼京線205系が今日唯一の国鉄型とはね…w
そして新宿でサザンテラス口のほうに出てきたからついでにガラナナポリン買ってカエル(・∀・)!!日が暮れるまでに一通りの乗り鉄は完了させるのが鉄研流なのです。


そんなこんなで今日は今まで行きたいけどなかなか行く機会の無かった千葉県内を房総半島の先っちょ以外を全て一気に満喫してきました。東京の属国というか東京の一部みたいに名乗ってるとこはいまいちだけど、昔ながらの日本らしさが残ってる千葉の田舎は実に素敵なところでした。いやーそれにしても充実した一日だった。なでしこジャパンも気になるけど疲れたからさっさと寝ます。起きたら優勝してますように。

車番・乗車距離

調布〜新宿:京王線準特急/新宿、8260
新宿〜東京:中央本線・快速/東京、モハE232-15
東京〜舞浜:京葉線・各駅停車/新習志野、モハE232-5405
舞浜〜蘇我京葉線・快速/蘇我モハE233-5410
蘇我〜五井:内房線・普通/木更津、クハ209-2125
五井〜上総中野:小湊鐵道・普通/上総中野、キハ214
上総中野〜大原:いすみ鉄道・普通/大原、いすみ205
大原〜大網:外房線・普通/千葉、クハ209-2003
大網〜成東:東金線・普通/成東、クハ209-2112
成東〜銚子:総武本線・普通/銚子、モハE257-508
銚子〜犬吠:銚子電鉄・普通/外川、デハ1001
犬吠〜外川:銚子電鉄・普通/外川、クハ2502
外川〜銚子:銚子電鉄・普通/銚子、デハ2002
銚子〜成田:総武本線成田線・普通/千葉、クハ208-2143
成田〜我孫子成田線・普通/我孫子モハE230-138
我孫子〜日暮里:常磐線・快速/上野、クハE530-20
日暮里〜池袋:山手線・内回り/池袋、サハE231-4649
池袋〜新宿:埼京線・各駅停車/新宿、モハ205-335
新宿〜調布:京王線準特急京王八王子、7278


●乗車距離(1日):405.0km