実家に帰らせていただきます

人気の無い新宿駅にて

連日真夜中でも構わずに鳴り響く緊急地震速報
ようやくの安眠を妨害してくる余震。
仕方なく起きてテレビをつけるとそこには目を覆いたくなるような被災地からの映像。
そして電力が足りないとかで回ってくる停電の知らせ。
スーパーに行けば空っぽになった棚。
ガソリンの売られていないガソリンスタンド。


家にいてもやることもないし、こんな状態だから大学の友達は続々と帰省を始めていて、一緒に遊んだり飲んだりするような相手さえいない。つまり何もできることもない。


そんな状況の中、今度の日曜日の実地審査やその前の金土の衣装買いや練習のために東京にいたのだけれども、心配した祖母が帰省の交通費あげるから帰って来いと言ってくれたので、思い切って数日間実家に“疎開”することになりました。


とりあえず今日は9:30〜13:00と18:30〜22:00まで停電とか言ってたので、3時間半だけ寝て8時半に起きて朝食など電気が無いと厳しい作業だけを済ませ、どうやら午前の停電は無くなったっぽいということを聞きつつテレビをつけていたらなんか調布駅に入るのに鼠園もビックリの1〜2時間待ちの列が出来ているのが何度も映されていてビックリ。


しかし荷物を詰め終えて出発の用意を整えて家を出た11時半過ぎにもなるとさすがに大丈夫だろう(というかきっとこの時間が一番空いてるだろう)と思ったのでその時間に出発して調布駅へ。


折り返し運転中の調布駅にて(その1)
計画停電実施に伴い(実際には実施されなかったけど)、この時間帯は調布以西の列車の運転を全て取りやめて調布での折り返し運転が行われていました。
行列はどうなってるかなぁ…と思ったけど、もともとテレビでは触れてもいなかった知る人ぞ知る東口は閑散としてたし、メインの改札口のほうもさすがにこの時間なのでかなり空いていました。


折り返し運転中の調布駅にて(その2)
東口に貼られた手書きの案内。


折り返し運転中の調布駅にて(その3)
調布以西は京王線京王相模原線ともに運休ということで発車案内もこのとおり。しかしここでは新宿行きの発車ホームが上り線用の3・4番ではなく下り線用の1・2番線になっているところに注目。


転線中の京王7706F各停新宿行き@調布
調布では新宿方面から来た列車が1・2番線で折り返し、普段は相模原線内運用の各停が本線上折り返しをするのに使っている亘り線を使って転線。


京王9706F各停調布行き@調布
普段新宿方面からは調布行きは存在しない(調布で急行橋本行きに化ける都営線内からの『快速調布行き』はあるけど)のでかなり違和感のある光景。


自分は一番最初の写真に移ってる1番線の快速に乗ったわけですが、先頭車車内は自分を含めて数人というガラガラっぷり。そりゃまぁ調布以西の人は乗れないんだから当たり前と言っちゃ当たり前なんだけど…。
ちなみにこの時に乗った8000系、シートの詰め物が新しく分厚い座り心地のものに交換され、スタンションポールの配置がE233系とかと同じ感じになってました。そういえば確か8705Fの10号車って試験的に吊り革の位置が低くなってたりした車両だからこの編成だけ仕様が違うのか、それとも他の編成も今後入場した時に随時替えていくのか…そのへんあたりは不明。


結局車内はいつもと比べてガラガラな状態のまま新宿まで。


京王8705F快速調布行き@新宿
特急や準特急が走っていないこともあるので、快速が3番線を、各停が1・2番線を使ってました。


調布折り返し運転時の新宿駅発車案内
これが発車案内。最後のほうは計画停電の予定時間が終わった後に一番列車。
とりあえず10分ヘッドの各停と、京王線新宿発着の快速が20分ヘッドで走っていたほか、都営線方面は急行が20分ヘッドでつつじヶ丘折り返しで運行中だったようで。


各路線運休中の新宿駅にて(その1)
普段は人がゴミのry状態な新宿駅も今日はガラガラ…。駅ナカも閉まってるか短縮営業だし、こんな新宿駅見たことない。。その割にはみどりの窓口には列が出てきたんですが。


小田急新宿駅入り口にて
小田急に至っては終日新宿〜経堂という非常に短い区間で折り返し運転のみとのことだったので、小田急新宿駅は人影もほとんど見当たらないレベルでがらんとしてました。


各路線運休中の新宿駅にて(その2)
中央本線の特急は終日運休ということで特急用ホームはこの状態。


ここからは15分待ってようやく満員の中央快速線がやってきて、途中お茶の水や神田で長いこと止まったりしたもののなんとか無事到着。



東京駅にて
東京駅にて。この時間東海道新幹線こそまともに動いてるけど、東日本管内といえば上越と長野が少し動く程度であとは運休でした。まぁ今日はみんな節約するだろうからなんだかんだで電気足りる気がするけど…明日以降私鉄主にした鉄道網がどうなるかが気になるところ。


そして売店で駅弁と飲み物を買って、東京駅14時ちょうど発ののぞみに乗車。


甲州とりもつべんとう
B-1グランプリ優勝で一気に有名になった甲府鳥もつ煮を駅弁にした『甲州とりもつべんとう』。
クオリティの高さに定評のある小淵沢駅弁でお馴染みの『丸政』が作っていて、この間天文部の合宿に行った時に見かけてずっと気になっていたのでこんなところでゲットできたのは嬉しいですな。もともとがB級グルメなのでお値段も880円と、駅弁としては結構リーズナブル。
濃厚な甘辛味に味付けされた鳥もつ煮と鶏そぼろ、錦糸卵がのったごはんにちょっとした煮物と漬け物、あとは巨峰餅が添えられた駅弁。鳥もつ煮自体食べるのが初めてなのでそもそも比較対象が無いんですが、これは素直に美味しかった。


さて、新幹線のほうはというとこれが結構な混雑。自分は発車15分前ぐらいに既に窓側席を確保していたんですが、特に利用者が少ないはずの月曜日の昼間、それもこれまた最も乗車率が低いはずの新大阪行きののぞみ。普段は出張とかのビジネス客がほとんどで自由席もガラガラなはずなんですが、今日は明らかに疎開組と思われる親子連れとかがたくさん乗り込んできて東京を出る時点でB席以外はほぼ全て埋まり、品川発車時点で既に立ち客が出てる状況。まさかこんなに混むとは…。。


さて東京を出た新幹線は、新横浜でさらに客を乗せて西へ。これでようやくパニック都市東京から脱出完了です。富士川を超えた時の安心感はハンパ無かった…。その後は睡眠不足だったこともあって気がついたら静岡県を抜けていて、途中で緊急地震速報が来たりはしたものの特に目立った変化もなく予定通りに新大阪着。


そういえば地震のニュースで完全にかき消されちゃってたけど、実は地味にこの間の土曜のダイヤ改正九州新幹線が開業してたんですよねそういえば。時刻表を見たらあと10分ほどで来るみたいだったので、ついでに見ていくことに。


N700系さくら@新大阪(その1)
山陽新幹線折り返しの20番線に鹿児島中央行きのN700系さくら号が到着。塗装が若干違うけど結局N700系だから見た目はほとんど同じですな。


新大阪駅発車案内
これが発車案内。フルカラーだとさくらがピンク色、みずほはオレンジ色のようで。しかし一見一番遅そうな『みずほ』が再優等種別で『つばめ』が一番下ってのはどうもしっくりこないなぁ…。


さくら号鹿児島中央行きLED
側面のLEDも他のN700系と同仕様。ただしさくらのバックのピンク色の色味は発車案内のとは少し違いますね。


N700系さくら@新大阪(その2)
一応九州新幹線用のN700系青磁を意識したカラーリングになってるようで、こうして東海道山陽新幹線N700系と並べてみると言われてみれば確かに若干青みがかってるのが分かります。しっかしこの垢抜けないロゴマークはもうちょっとなんとかならんかったのかなぁ…。。


N700系さくら@新大阪(その3)
せっかく鳴り物入りでデビューするはずだったのに存在自体が一般にさえ知られないような開業になってしまったのは九州の人たちにとっては気の毒な話ですが、それでも開業に合わせて新幹線で旅行するのだと思われる旅行客がこぞって記念写真を撮っていました。


N700系さくら@新大阪(その4)
正直あんまりカッコ良いとは言えないデザインなN700系ですが、アングル次第ではそれなりにカッコ良く見えたりするもんですな。


500系こだま@新大阪(その1)
続いて間髪入れずに500系のこだまも来るとのことだったので、少し待って撮ってみる。短くなっちゃったのは残念だけど相変わらずカッコ良い。特に暗めに撮るとボディの艶が引き立ってより良い感じになりますね。


500系こだま@新大阪(その2)
撮り方次第では16連の時と変わらないように見せることも可能といえば可能。


それから電車とバスを乗り継ぎ実家に帰ってきました。芦屋の駅前で被災地支援募金が始まっていました。
なんだろう、半ばパニック状態に陥ってまともな日常生活が送れるかすら怪しい東京から平和な関西に戻ってくると、あまりにも平和な日常生活が行われていることにものすごいギャップを感じました。まぁ実際阪神淡路大震災の時にこっちが壊滅状態だった時も20kmほど東に行けばごく普通の日常生活だったわけで、それを考えるとそんなものなのかなぁと思ったりもしなくはないのだけれども。


東日本では今でも余震が続いているようなので、皆さんどうぞお気をつけて。自分は今日はようやく安心して眠ることができそうです。