東西移動からの忘年会

朝4時。普段はまだ寝てすらいないこの時間に起床。睡眠時間3時間はもはやデフォルト。


充電器の類なども全てまとめて、朝食も食べて準備が整ったところで戸締まりをしてから家を出る。
午前5時50分。放射冷却でキンキンに冷えた空気。まだ真っ暗の夜の空に下限の月が空に浮かぶ。


早朝6:02に調布駅を出る通勤快速に乗る。こんな夜明け前の時間だというのに立ち客が出るほどの混雑というのは首都圏ではデフォルト。でも通勤ラッシュ前ということで車内にはなんだか気だるい空気が漂う。
運良く空席に座ることができたのでこれに乗ってまずは新宿へ。そうこうしていくうちのだんだん空が群青と茜のグラデーションに染まっていく。


新宿からはもう十分満員になっている中央線に乗って東京駅へ。いよいよ朝日が差し込んできました。
そしてここ東京駅がいよいよ18きっぷでの東海道の旅のスタート地点。
まず乗ったのは7:24発の伊東行き521M普通電車。これは有名な乗り得列車のひとつで、特急踊り子号などに使われている185系を使った普通電車。特急車としては若干物足りなさも漂うものの普通列車として使うなら十分豪華なこの185系も何気に初乗車。117系の兄弟みたいな車両なのでそれほど新鮮味があったわけでもないんですが、でも窓の開く特急車なんてそうそうないよなぁ…。
本当はモハを狙いに行ったんですが、12両なのにまさかの先頭が4号車で1〜3号車が無いという罠に引っかかってしまったためにクハに当たってMT54サウンドが堪能出来なかったのだけがちと心残り。
この列車もホントなら写真に収めておきたかったんですが例によってカメラが無い(正しくはレンズが無い)ので写真はナシ。


有名な列車というだけあって乗車率もそこそこ高く、小田原近くまで来るまで入れ替わり立ち替わりで常に立ち客がいる状態。逆にそれを過ぎるともうガラガラなんですが、根府川あたりの朝日に照らされてキラキラ輝く朝の海はなんともいえない美しさでした。


熱海で乗り換え、続いては211系+313系の6連の島田行き普通。せっかくなので窓の大きな313系のほうに乗車。6連ということで比較的空いていて、これぐらいの乗車率なら景色もバッチリ見えるしロングシートでもなかなか快適。途中雪を冠した日本一の名峰/^o^\フッジサーンもバッチリ見えたし。しかしやっぱり富士山を見るのは冬に限りますね。雪かぶってたほうが綺麗だし、なんといっても空気が澄んでてくっきり見えるのがよろしいです。
ところで最後尾の車両に乗ってたら車掌の常務訓練か何かをやってたらしく1駅ごとに『発車!!』と威勢良く叫んでたんですが、、向かいに座ってた親子連れのお父さんの発言によってそれが『波動砲、発射!!』の発射にしか聞こえなくなってしまったどうしてくれるwwww


そして普通の旅人はこのまま島田まで行ってそこで乗り換え、という選択肢を選ぶんでしょうが、旅慣れた人であればやはりここは興津で降りて次の興津始発の浜松行きにここから乗るのが基本。次に来たのは211系の3連で、こりゃ混むなぁ…と思ったんですが案の定静岡を過ぎ島田を過ぎた頃には結構な乗車率でした。こうなるともうロングシートだと景色も見えないしひたすら暇、あとはどんどん静岡県が嫌いになっていくだけなんですが、幾度となくここを通っている自分は気分を切り替えて読書タイム。実家から持っていってた話題の小説『阪急電車』、せっかく持っていったのにまだ開いてすらいなかったのでここで一気に3/4ぐらい読破。おかげさまでアスペクト比のおかしい静岡県も今回は退屈することなくクリア。そりゃまぁもっと急いで読めば全部読めたんだけど、小説はわりとじっくり読みたい派なのです。


浜松からは117系豊橋行きに乗り換え。静岡の乗り継ぎは基本的にやたら別ホームにして階段の昇り降りをさせるという不親切設計なのですが、乗り換えの要領の良さに定評のある(と勝手に思っている)自分にとっては逆にこれは急げば確実に空席にありつけるという大きなチャンス。もちろん今回も窓側席いただきました(^ω^)


3時間睡眠だったので途中浜名湖の景色が綺麗なあたりでうとうとしてたのが残念だなぁと思いつつもあっという間に豊橋到着。ここからの乗り換えは空席確保と時間調整の都合上敢えて1本落とすことにして、まずはコンコースにあった『壷屋』なる立ち食いそば屋で昼食。きしめんと稲荷寿し2個。
写真が無いのが残念ですが、きしめんは非常に色の濃いダシで青ネギ、きざみ揚げ、かまぼこがトッピングされているもので、これで300円というのはCP良好。ダシは色の濃さほど塩味は強くなく、醤油と鰹節の香りがかなりよく効いていました。ちなみに名古屋近辺ではきしめんのダシにみりんを入れて甘味を出すところが多いんですが、食べてみた感じとしてはみりんっぽい甘さは特に無し。
そして忘れてはいけないのがこの1個80円の稲荷寿し。この壷屋は有名な稲荷寿しの駅弁を販売しているわけですが、日本一旨いという評判を聞くだけあってこれが本当に美味しい。しっかりと油抜きされた油揚げは濃いめの甘辛のタレにどっぷりと浸かっていて、ごはんとの相性も最高。大きさもかなりしっかり大きく、俵型なので食べ応えもあるのでこれはぜひ食すべし。
さらにコンコースでは知立名物の『大あんまき』なるものが売られていて、要は巻き寿司のような要領でどら焼きみたいな生地であんこを巻いたものなんですが、ボリュームのわりに値段がかなり安い(普通のやつが160円)ということもあって気になったのでつい買ってしまいました。ちなみに店員さんのオススメはチーズあんまき(190円)だそうなのでこれをチョイス。


さて、そんなわけで313系の大垣行き新快速の中であんまきを食す。これがまためちゃくちゃ美味しい。程良く甘い餡と生地の相性は言うまでもなく、この甘味とチーズの塩味の組み合わせが実に絶妙。これは良いものを見つけた…!
そんなわけで、さらっと通過するだけであっても相変わらず異彩を放つ愛知県の食文化に感嘆しつつ気がつけばうとうとしてたり音楽聴いてたりするうちに大垣到着。
大垣では25分ほど待って次のこれまた117系に乗り米原を目指す。富士山は言うまでもなく綺麗だけど、雪を冠して夕日に照らされた堂々たる伊吹山もこれまたなかなかどうして美しいではありませんか…!!


米原到着。この青い駅名標。やたらシックな内装のJR西の車両。いやーなんか落ち着くというか安心するというか。帰ってきたー!という気分になるのはたいていいつもこの米原。実際にはまだまだ距離的には遠いはずなのに。
そんなわけで久々の223系に揺られ(関東では転換クロスシートなんて高尚なものはせいぜい京急ぐらいにしかないのでこうして帰ってくるとあらためてそのありがたみを実感)、さらに130km/hの高速走行も久々に堪能し(関東では通勤列車が一日中130km/hでぶっ飛ばしまくっているなんてあり得ない光景で、実際表定速度で見ると朝の某KEI○電鉄の4倍のスピード)、なんかもうあっという間に大阪着。東海道に限って言うと鉄道のクオリティはやはり西高東低で間違いないようです。スピードも。


そんなわけで大阪に到着。気がついたらホームを覆う巨大なドームも完成し、とてつもない近未来的な駅に様変わりしつつあってビックリ。このホーム上の屋根が取れた時にどんな感じになるのかが実に楽しみです。


で、自分はそのまま荷物を背負って改札を出て阪急梅田のBIGMANの前で鉄研メンバーと合流。
15人以上の大所帯で往年の鉄研の顔ぶれで焼肉食べ放題&飲み放題で楽しく食べまくり(これはしゃぶしゃぶ4皿食べた友達を笑えないレベルに食べ過ぎたwww)、その後二次会でカラオケに行く流れだったのに1.5時間2900円というとてつもない年末料金を聞いた瞬間急遽予定変更でスパニッシュバーに入ってサングリアを飲みつつダベり、さらにその後もハーゲンダッツが既に閉店後だったので梅田駅の改札口のところでしばらく立ち話をしてたりしてもう気がつけば23時過ぎ。
懐かしいメンバー。東大組こそ皆さん時々会ってるけど京大に行ったメンバーとかは普段話す機会が無いので、この1年の間にいろいろ変化があったりしていたのがなんとも楽しかったです。


さて、家に帰るまでが帰省。やたら重たい荷物を担いで家に帰った頃にはもうそろそろ日付が変わろうとしていたのは言うまでもありません。いやー長い一日だった。。

車番・乗車距離

調布〜新宿:京王線・通勤快速/新宿、8258
新宿〜東京:中央本線・快速/東京、モハE233-416
東京〜熱海:東海道本線・普通/伊東、クハ185-12
熱海〜興津:東海道本線・普通/島田、クモハ313-2511
興津〜浜松:東海道本線・普通/浜松、クハ210-5043
浜松〜豊橋東海道本線・普通/豊橋、クハ116-207
豊橋〜大垣:東海道本線・新快速/大垣、クハ312-5007
大垣〜米原東海道本線・普通/米原、モハ117-51
米原〜大阪:東海道本線・新快速/播州赤穂、モハ223-2005
梅田〜夙川:阪急神戸線快速急行/新開地、8508
夙川〜苦楽園口:阪急甲陽線・普通/甲陽園、6123


●乗車距離(1日):601.4km