東へ。

浜名湖の夕景

さて、半月ほど帰省していたのは長かったのか短かったのかは分からないけどいよいよ東京に戻る日が来ていまったわけですが、いつもなら新幹線なり在来線なり鉄道を使って帰るんですが今回は初めての自家用車。


しかし弟がなぜか中学の登校日だということで、とりあえず自分と父親は祖母宅に置いてある電子ピアノを運び出しに。
このRolandのHP-2800という電子ピアノ、まだ岡山に住んでいた15年以上前から家にあってよくこれを弾いたりして遊んでたんですが、西宮に引っ越してきたことで既にグランドピアノのある岡山ではさすがにもう必要無くなり、しかも西宮でもグランドピアノを買ったためにやはりこっちでも使わないということになって結局祖母の家に置いてあったわけでして。
そんな小さな頃から長い間慣れ親しんだ電子ピアノは最初からいわば『サブ機』的な扱いであって、西宮に来てからというものここ5年以上は完全にお役御免といった状態で保管されていたというのに、まさか遠く離れた東京の地で再び活躍する日が来るとは…。個人的には思い入れのある代物なだけになんとも感慨深いものです。


…しかしこのHP-2800、電ピにしてはずいぶん重厚な作りになっていて本体の重さは合計60kg以上。大きさも88鍵のフルサイズなので結構なもので、さすがにこの状態で車には載せられないのでネジを外して解体。
そしてその解体したものを父親と2人で運び出し、車に載せるという作業なんですが…横143cmというサイズがギリギリ車に横向きで入らない大きさで、座席同士の間の床に車の進行方向と平行向きに置こうとしても後部座席の肘掛けが邪魔になって使えない。仕方なくその肘掛けを下ろした上に載っけるというなかなか豪快なことをして、さらに部品を苦労しながらテトリスのごとく車の中にさっさと入れて行く作業でも炎天下ではかなり大変で、汗だくになりつつも工夫してなんとか搬入。デカい車はなんといっても荷物運びにある気がします。


さて、そんなわけでやっとの思いで電子ピアノを積み込み、祖母宅から引き揚げて一旦自宅へ。
荷物をまとめつつ弟が帰ってきたらみんなで昼食をとり、いよいよ出発。うちの車も一応3ナンバーでありながら今までは弟とかの駅への送り迎えやちょっとした買い物ぐらいにしか使ってなかったんですが、ようやく本来の3ナンバークオリティが発揮される日がやってきました…w


まずは見慣れた地道を走り、信号に何度も何度も引っかかりながらも経費削減のため名神高速の西宮ICではなく尼崎ICへ。そこから名神に乗ってごちゃごちゃした道路を走り、天王山トンネルあたりのルート分けが謎だったりしつつ草津JCTからは新名神高速に突入。


新名神高速にて(その1)
この新名神高速。今まで大阪から名古屋方面といえば当然名神高速を使うのがスジだったんですが、最近これが開通したことによって混雑が解消されただけでなく所要時間も一気に短縮されたそうで、高速バスでここを通った友達曰くかなり良い道だったらしいので期待していたんですがなるほどこれは期待通り。


新名神高速にて(その2)
高原地帯をかなりの高規格で突き抜けるこの新名神高速、広々としてて景色もよく、走っているだけで実に爽快です。


さてそんな道もあっという間に通り過ぎ、伊勢道に入ると道が悪くなるのは仕方ないとしてもここで一気に交通量が増えて、途中ちょっとした渋滞に。しかしさらにもう少し走ればまたしても新しい道である伊勢湾岸道に入ります。


伊勢湾岸道にて
まぁ伊勢湾岸道という名の通り海のすぐ近くを通るわけで、名古屋の中心街をスルーしていけるというのがこの道の大きな特徴なんですが、高原地帯を走ってたかと思うと次は海の上。大きな橋が連続するんですがどれもひとつひとつデザインが違うのが面白く、しかも3車線の立派な橋が立て続けにやってくるこの光景は壮観です。しかし名古屋港で輸出用と思わしき同じ種類かつ同じ色の車が数百台整然と並べられてる光景を見た時は思わず吹いた。


そしてしばらく進んだところでいよいよ東名高速へ。噂によるとここまでは変化に富んだ楽しいドライブで、東名に入ると道も悪いし交通量も多いし見るものも無いしで一気につまらなくなるとのことだったんですがなるほどまさにその通りでした。これは退屈ww
とはいえ普段は鉄道移動ばかりで東名高速なんてのは初めての経験なので、浜名湖を北から眺めるなんてのも今回が初めて。そんなわけで本日の目的地はもうすぐそこなんですが、敢えて浜名湖SAで一旦休憩。


浜名湖の夕景(その1)
そしたらなんとちょうど良い日の入りのタイミング。サービスエリアから浜名湖の向こうに沈む夕日を見ることができました。これは美しい…。


浜名湖の夕景(その2)
まぁ西のほうに雲がかかってたおかげで、夕日が沈む瞬間はあまりよく分からなかったんですが…それでもこの日が沈んだ直後の雰囲気が素晴らしいです。空気感といいグラデーションといい、透き通る空の群青といい。


浜名湖の夕景(その3)
さらに歩いて降りていってみると今度は南のほうも。


恋人の聖地@浜名湖SA
どうでもいいけど『恋人の聖地』なる看板とともに謎の鐘が設置されていました。こりゃ一体なんなんだろう…!?


さて、浜名湖SAを出発するともうものの5分程度で浜松西IC。今日はここで降りて車でさらに10分弱戻ったところにある、浜名湖のほとりの舘山寺温泉で一泊することに。


旅館の夕食
もちろん温泉旅館ともなれば夕食も『旅館の夕食』。旅行自体は毎年のようにしているんですが、個人旅行で行けばたいていビジネスホテルだし合宿はもっと合宿っぽい施設なので、こんないかにも旅館らしい旅館は久しぶり。というか家族全員で旅行してること自体がもはや5年ぶりぐらいかも…。
そんなわけで浜名湖のほとりというなかなかの場所だったんですが、やっぱり大浴場は広々としてて気持ちいいもんです。極楽極楽。
そしてどうでもいいけど宿の部屋でゴキブリでもカメムシでもなくヤモリが出てきた件。でもヤモリなら可愛いから許す←