動き回る一日

勝鬨橋にて

今日はインフラゼミの第2回というわけで、またしても本八幡行きの急行に乗って、大江戸線に乗り換えて勝どき駅で下車して集合場所になっている勝鬨橋へ。
今回は『時代と橋―橋梁のデザインと構造:隅田川橋梁群』というテーマで、隅田川に架かるさまざまな橋を歩いて見学しようというのがコンセプト。


勝鬨橋
たもとが集合場所になっていたこの勝鬨橋もずいぶん立派な橋。『勝鬨橋』という名前は日露戦争での旅順陥落を記念して『勝鬨の渡し』が始まったのが起源で、その後この渡しに代わって橋が建設されたのがこれ。
当時は隅田川の水運が非常に盛んだったために水陸両方に有用な橋として可動橋の構造がとられていて、かつては中央部分がちゃんと上に開いていたらしいんですが今では完全に過去のものとなってしまっていて、この橋をなんとかしてもう一度動くようにしようという話も持ち上がってはいるものの、少し前に調査したら構造的には問題が無かったものの整備に10億円もかかるということで、再び開くことは当分(もしかしたらこの先ずっと)は無さそうです。残念。


その橋を実際に渡ってみて、続いてその隣にある橋…に行くわけなんですがそこまで行くのに800m以上の距離があるので隅田川テラスを歩いて向かう。


隅田川テラスの花壇にて
花壇とかもそこそこ整備されてるので散歩道としてはなかなか悪くはないかも。


ヒミコ
遊覧船からタグボートまで今でも様々な船が行き交う隅田川ですが、その中で明らかに浮いている(そりゃ船なんだから浮いてるのは当たり前だけどそういう意味じゃなくて)船があったと思ったら、どうやらこの『ヒミコ』という遊覧船は松本零士がデザインしたものなんだとか。…さもありなん。



佃大橋
そんなことを考えつつ歩いていたら見えた次の橋。
先々週にも行った佃地域に繋がる橋で、シンプルな桁橋なんだけど当時ではかなり先進的な技術が使われていたんだとか。



さらにいくらか歩くと川との合流口である水門にが行く手を塞いでいたので少し迂回してから進んでみると謎の四面体形の物体が海に存在していたんですが、どうやらこれは霊岸島水位観測所という水位観測所。そしてその写真の奥のほうに見えるのがこの間の回で渡った中央大橋。バブル期の設計というだけであってかなりお金のかかった近代的なデザインの橋なんですが、歴史を感じるようなデザインの多い地域だけにこれを建設する時にはやはり一部の人からは相当な不評を買ったようで…。ただ個人的にはこの向こう側のウォーターフロント地帯との組み合わせを考えたらそう悪くはないかも、という気がしました。


永代橋
そしていよいよメインの橋が登場。この永代橋は『帝都東京の門』の呼ばれ、ドイツのライン川ルーデンドルフ鉄道橋をモデルに造られた橋だそうで、なるほどなかなか立派な橋ですねこれは。


永代橋から大川端リバーシティ方面を望む
橋の上から大川端リバーシティ21方面を眺めてみると、ボウリングのピンのように高層マンションが立ち並んでいてこれは壮観。



○×レーン@永代橋
ちなみにこの橋は5車線なんですが、そのうちの真ん中の車線はどちら方向にもできるようになっているようで。実際にどう使われているのかは知らないんですが時間帯によって切り替わったりするんでしょうか…?


隅田川大橋
続いての橋は『隅田川大橋』で、隅田川では唯一の二層式(上が首都高で下が一般道)。
しかしこれは今回巡った中でも最も残念な橋で、さっきの永代橋とさらにこの向こうにある清洲橋というのが隅田川橋梁のツートップで共に重文に指定されている橋なんですが、本来対になっていたはずのこの2つの橋の間に割り込んで、しかも建設当時が橋に芸術的要素など何一つ求めていない時代だったようで全くの実用性重視の残念なデザイン。建設から30年以上が経った今になってもまだこの橋についてはいろいろ言われてるそうで…。確かにこれはひどい


清洲橋
そしてこれがそのツートップの残りの片方である清洲橋。震災復興の華と称されたこの橋はケルンの吊り橋をイメージして造られたもので、男性的なデザインの永代橋とは対照的にこちらは女性的で優美なラインが際立つデザイン。なるほどこんな素晴らしい橋が両側にあるもんだから『あの橋さえなければ…』的なことが言われ続けるのも無理もない。。


本来ならもっといろいろな橋を巡ることも考えていたらしいんですが時間的・体力的な都合もあって結局この後は清澄白河から大江戸線で両国まで移動。
しかしまぁ地図を見てるとなんともまぁ、地名が横綱とはさすが国技館のある相撲の聖地両国らしい…と思いきや実は横綱じゃなくて横網だったwこれはひどいww
その横網町公園にある東京都復興記念館が今日のゴール地点になったので、そこを20分少々見学して今日は終了。まぁ関東大震災の記録やら第二次大戦の史料やらがいくつもあったんですが、戦争関連では広島の原爆資料館を見たことがあるし震災に関しては直後でこそ無かったものの阪神大震災の被災地をこの目で見た人間なのでそれほど驚くようなものは無かったんですが…しかしまぁ関東大震災はやっぱり時間帯が悪かったよなぁ…。


さて、そんなわけでインフラゼミ第2回は終了。今回も場所こそ前回と被っていたものの内容は全然違ってなかなか面白かったです。何よりも実用性が求められるインフラ建築においてどのように『芸術性』というもうひとつの側面と付き合っていくかという課題に対して実にさまざまな例が揃っていたのはなかなか興味深かったかも。




…で、予定の16時をずいぶんオーバーしちゃったんだけどとりあえず両国駅から急いで総武緩行→山手線と乗り継いで東京駅まで行って東海道線へ。
実は今日は東海道線辻堂駅のホーム拡幅工事のために17:30頃から上り列車が東海道貨物線品鶴線を迂回して走るということで、こんな時間帯から堂々と列車を止めて工事するなんてのはなんともJR東日本らしいとしか言いようが無いんですが鉄ヲタ的にはなかなか面白いイベントなので、せっかく外に出てるんだし行ってみることに。
そんなわけで藤沢まで行ってみて、同じく来ることになっていた干ししいたけ氏(仮称)とすんぶ氏(仮称)の2人と合流。


藤沢駅にて
そこにちょうど迂回一番列車が朝のライナー用に使っている貨物線ホームに入ってきたんですが…ホームも車内もすごい混雑でしかも客層が明らかにおかしい件についてwww
もちろん本来このホームに東海道線普通列車が入ることは無いので、ここにE231系が停まってること自体がかなりレアな光景だったりします。ちなみに本来の東海道線ホームに停まってる211系が藤沢始発で横浜を経由して本来のルートで東京に向かう列車。
まぁ自分は別に一番最初のやつに乗ることに拘る気は全く無かったのでさらに西へ2駅進んだ茅ヶ崎まで行ってみる。途中辻堂駅はずいぶんと大掛かりな工事が始まってて、地元民やら鉄ちゃんやらが続々と見物に来ててただでさえ狭いホームは相当カオスな状態になってました。こういうのを見て行くのも面白そうなんだけど今回は乗り鉄重視ってことでそのままスルー。


そんなわけで茅ヶ崎駅に着いたんですが、ここでももはや何かのイベントでもあるのかと思うような盛況っぷり(?)で、しかも列車は間引き運転状態で貨物線ホームの有効長の関係で10両編成しか入れないということもあって貨物線ホームはこちらもかなりの混雑。


茅ヶ崎駅貨物線ホーム発車案内
この発車案内に普通/東京の表示が出るのも何気にレアだったりする。


結局15分近く待ってようやく列車が遠くのほうに見えたと思ったら、茅ヶ崎の手前で転線して自分たちの待つホームのある貨物線に入ってきたんですが…


211系@茅ヶ崎駅貨物線ホーム
まさかの211系0番台とかこれは嬉しすぎるんですけど…!!


当然車内は相当な混雑だったんですが、東海道貨物線を通る関係上横浜はスルーで大船・横浜・川崎方面へ行く人は藤沢で乗り換えることになるので読み通り藤沢で人の流動が起き運良く着席。
そして藤沢を過ぎるといよいよ本番、次の駅までなんと30分以上も無停車でしかもその駅が横須賀線の武蔵小杉とかなんかいろいろとすげぇ…。。
最初はしばらく東海道線と並走するわけなんですがこっちの線路にはホームが無いのでひたすら通過でなかなかの爽快感。そして東戸塚のあたりからは東海道線と分かれたと思ったらすぐにトンネルに入りひたすらトンネルトンネル。途中明らかに音がトンネルじゃないところもあったのは多分騒音対策か何かでシェルターにしてあるんでしょうな。普段はどうせ貨物ぐらいしか走らないから車窓が見えなくても特に問題無いし。
さらにしばらく走ってようやく外に出たかと思ったら目の前に見えてきたのは横浜羽沢駅。駅とはいっても貨物駅なので旅客営業はやっておりません。新幹線からはよく見えてたけどこうして隣を通過するのはそれはそれで面白いかも。
そして横浜羽沢駅を通過してすぐにまたトンネルに入りそこからもずっとトンネルトンネル。結局次に合流したのは鶴見あたりの品鶴線と合流するあたりでした。
品鶴線といえば普段は横須賀線湘南新宿ラインが走ってる路線なんですが、しばらくはその品鶴線と並走してようやく武蔵小杉の手前で旅客線に転線。結局30分以上かなり良いペースで飛ばしまくってたのでかなり乗り応えのある列車でした。てか普段からこんな感じで走ってくれる特快があってもいいのに…ってそんなの作ったら踊り子に人が乗らなくなりそうだけどw


211系と武蔵小杉駅
そんなわけで武蔵小杉に到着したんですが、よくよく考えればここは普段東海道線の列車は来ないので、211系の定期運用は無い区間。この横須賀線武蔵小杉駅自体がこの3月に開業したばかりなので、この列車より前の迂回列車がE231系ばかりだったことを考えるともしかしたら211系が武蔵小杉に停車するのはこれが初めてかもしれません。ちなみに夜の373系普通(旧MLながら送り込み)もちゃんとここに乗り入れたそうで…。
そしてあとは普通に西大井の駅とかを余裕で通過して、しばらくして徐行を始めたかと思ったら次々転線していって品川駅の臨時ホームに到着。普段は一部のライナーとかサンライズが大幅に遅れた時ぐらいしか乗れないこの東海道貨物線に乗れるということで来てみたんですが予想以上に鉄分豊富で収穫大でした。おかげで最近忙しさと関東の鉄道のクオリティの残念さが相まって不足していた鉄分が一気に補えたのでよかったです(・∀・)


どうでもいいけど東京駅に到着して、その東京駅からの列車は一部が藤沢折り返しになるわけなんですが、


東京駅発車案内LCD
写真では分かりづらいけど『藤 沢』の文字だけ色が違うし書体も違うしなんといっても文字がガタガタ。なんという8ビット…w
さすがにこれはどうにかならなかったものか…といってももとから『沼津』とか『熱海』が左詰めになってる時点で美的感覚に欠けてるような気がしなくもないけど。。


藤沢行きLED表示
そして普段はまず見られない藤沢行き。一応折り返し線自体はあるから表示が入ってるんだろうとは思うんだけど…果たしてあの折り返し線は普段は使われてるんだろうか…??



東京駅発車案内LED
そしてこれが発車案内のLED。今日は10両のオンパレードで残りの5両はどこに眠ってるんだかって感じでしたが。


牛ばら肉ごはん
最後はお腹も空いてきたことだし晩ごはん。旅行とかで東京に来た時にはよく寄っていた東京中華食堂に、去年の入試の前日以来15ヶ月ぶりに来ました。値段は若干高めだけどクオリティはなかなか高いと思う。牛ばら肉ごはんもトロトロで美味しかったです(^q^)


まぁ今日はなんだかんだであちこち動き回ったのでかなり疲れましたが、それだけ動いた分に見合うだけの収穫のあった1日でした。