行き当たりばったりな遠回りの旅

瀬戸内海の夕景

ふと思い立って岡山の家に遊びに行こうと思ったわけですが、せっかく青春18きっぷがあるんだからそのまま直接行っても面白くない。というわけで、今日は姫新線の新車の試乗も兼ねて姫新線経由で行ってみることに。


まず朝ラッシュが終わった頃に芦屋から新快速に。この時間帯は比較的まったりしていてよろしいです。
そして姫路に着いたわけですが、向かい側のホームに何かいるのを発見して慌てて反対側のホームに移動。


キハ47系姫新色回送@姫路
ご…5連…!?
どうやらこの5両とさらに後で回送された4両の合わせて9両が、夜に米子に転属回送されていったとかなんとか。キハ33系、早いうちに乗っといて正解でした。


で、ここから乗るのはこの車両。
キハ127系@姫路
この間のダイヤ改正姫新線に投入された新型気動車キハ127系とキハ122系。
キハ127系車内
車内はドア付近と車端部はロングで、その他は転クロといった仕様。125系にも近い気がしますが、125系と違って223系の構造の使い回しではないので変なデッドスペースとかは無く座席数も結構多いんですよね。
というわけで新しい姫新線の旅。車内には地元の幼稚園か小学校か何かの子どもたちが書いた新しい姫新線についてのコメントが掲示されてました。
まぁ車体自体は新潟トランシスの標準車体を採用しているわけですが、窓割りもちゃんと合っているしなかなか窓が大きいので開放感があっていい感じです。音もまだ高速化前で本領発揮していないからという理由はあるかもしれませんがキハ47系はもちろん、キハ120系と比べてもやや静か。国鉄形の旅も味があっていいもんですが、新しいローカル線の主力としては申し分のない車両なのではないかな、と。デザインもなかなかカッコいいし。
ただし、車両数の関係もあってかこの列車は播磨新宮止め。ここで佐用行きに乗り換えになるわけですが、次の車両はキハ122系。さっきのキハ127系との違いは…こっちは1両編成なんですよね。というわけで18きっぱーだらけの車内は一気に満員に。


そして佐用からは、こちらはあまり評判のよろしくなかったかつての『新車』、キハ120系。こっちはどちらかというと鉄道というかレールバスの雰囲気が漂ってるわけですが。
本数のやたら少ない路線なので乗り通す18きっぱーもこの列車に集中しているのでいきなりの乗車位置推理バトルに席取り合戦。ちなみに青春18きっぷという名前ですが、同業者には青春やら18やらという言葉が似合う人は数えるほどもおらず。
×青春18きっぷ
◎玄冬70きっぷ
こちらが正しいようです。


まぁ特筆すべきことはないけどのんびりとのどかなローカル線の旅を約1時間、列車は終点・津山に到着。次の快速ことぶきに乗ることにしたので約1時間の空き時間。
…と、いうわけで昼食タイム。今回は敢えて駅弁ではなくご当地名物にチャレンジします。


ホルモンうどん
じゃじゃーん。名物ホルモンうどん。
津山から佐用にかけてのこの美作地域では昔から良質な牛の生産が盛んだったので、その副産物として大量に余ったホルモン。ホルモンという名前だけにもともとは捨ててしまうものだったけど、これを捨てるのも勿体ないというわけでそれを使った料理が生まれた。それがホルモンうどん。
まぁぶっちゃけホルモン入りの焼うどんなわけですが、ホルモン特有の牛の旨味が店ごとに違うというタレとうまく絡み合ってて素朴ながらも深い味わいで美味しかったです。ホルモンさえあれば家でも簡単に作れそうなメニューなのでこういうのが好きな人はチャレンジしてみるのもいいかも。


そして津山駅に戻って今度は津山線の旅。
この春に廃止になった急行つやまは一般車のくせに急行料金を取るしおまけに快速と停車駅が1つしか変わらないぼったくり急行と散々な言われようでしたが、裏を返せばこの快速ことぶきというのは急行と停車駅がほとんど変わらないなかなかの楽しい列車なわけです。
岡山県北部に位置する津山市から南部の岡山市まで、快調にトコトコ下って行くキハ47系の快走っぷりはなかなか気分のいいものですねこれは。
ちなみに途中の亀甲駅はこんな駅でした。
亀甲駅
なるほど確かに亀の甲。目が時計になってるというのがまたお茶目なデザインですね。


岡山に到着後は、まだ時間も早いしせっかくなので乗りつぶし決行。今までなぜか乗ったことのなかった宇野線の末端部へ。
というわけで宇野行きに乗って直接…でもよかったんですが、せっかく複線化で少し速くなったらしいのでまずはマリンライナー茶屋町まで。
確かに早島で無駄に長時間待たされたりということはなくなったようですが、それでもまだあちこちでたまに大幅に減速して待たされたりするのでまだまだ改善の余地はあるなというのが感想。岡山〜大元間だけはまぁどうしようもないにしても、他の区間嵯峨野線のように全面複線化されるのはいつになるのやら。ついでに軌道改良でスピードアップも図って欲しいところです。
で、茶屋町に到着したあとは後ろから追いかけてやってくる103系の宇野行きに乗車することになるわけですが…


103系瀬戸内色@茶屋町
ちょwwなんかきたwww
これは最近なぜか広島から転属してきた103系。所属表記はまだ広ヒロのままなんですが、なんといっても瀬戸内色なのに前面の幕を使ってるところが違和感たっぷり。おまけにそれが黒い幕なもんだからとてつもない違和感です。
広い岡山平野の田んぼだらけの道を突っ走る103系。ここがかつては四国への連絡口となる宇野へ向かう特急や急行が多数行き交う一級の幹線だったという面影はほとんどありませんが、今でも強風で瀬戸大橋が通行止めになるとマリンライナーが急遽宇野行きになったりすることはあるようで。
そして宇野駅に到着。これで岡山県内のJR線は完乗!!…と言いたいところだったんですが、よく考えたら芸備線の新見から先のあの区間はまだだったことが判明。まだいつか行かないとなぁ…。ちなみに乗ってきた103系は回送になって出て行きました。
次の折り返しの列車まではまだ30分近くあるので駅前を散策してみることに。
まず目の前にあったのは宇野港。昔はここで宇高連絡船に乗り換えて四国を目指していたんですよね。
あさひ@宇野港
そんなことを考えながら、高松行きのフェリーターミナルをひやかしに行ったところ飛び込んできたのはなんと運賃390円の文字。これは…一度乗ってみないといけないよね!?


というわけでついカッとなって乗船のチケットを購入して意気揚々と乗り込んだ四国フェリー。ここからは1時間ほどのちょっとした船旅です。
しかしこれがまた凄い。客室が広いのは船だからもちろんですが、横になれるカーペットスペースがあり、さらには自由に使えるシャワー室から小さいながらもなんとお風呂まである!これだけの設備を移動しながらたったの390円で使えるってのは驚異的ですよ。今時銭湯行っても400円はするのに。しかも夜通し動いてるあたりがまた凄い。
とはいっても自分はお風呂に入る気はないのでデッキで海風を浴びながら瀬戸内海の雄大な夕景を眺めることに。


瀬戸内海の夕景(その1)
やっぱり海で撮った写真はスケール感が違いますね。


青空と鴎
瀬戸内海と鴎
海の上を自由に飛び回るカモメという鳥は実に気持ちよさそうなものです。でも彼らはなぜ船を見つけてはついてくるんでしょうかね。


瀬戸内海の夕景(その2)
瀬戸内の夕陽というのも絵になるもんです。


自画像?
なんとなく自画像(?)。影だけは何故かスタイル良く見える気がするのはきっと光の向きと地形のいたずらでしょう。


瀬戸内海の夕景(その3)
自分が乗ったものと同じものではないかと思われる四国フェリー。海の中に点々と浮かんでいる島々がいかにも瀬戸内海といった感じがします。


四国フェリーにて
高松の港が近づいてきました。


そして日没直前に高松港に到着。390円で1時間これだけ楽しめるというのは実に素晴らしいと思うわけです。
で、高松に来たんだからやっぱり避けては通れない『うどん』というイベントが発生するわけで、とはいってもいわゆる讃岐うどんによくあるタイプの地元の店は昼しかやってない場合が多いので、ちょっと高かったけど駅ビルに入っていた艶艶といううどん店で夕食。久々の讃岐うどんは美味しゅうございました。


高松駅からはマリンライナーで岡山に帰るんですが、その前に高徳線のホームにアレがいるのを発見。
キハ47系首都圏色@高松
引退したキハ58系に代わって国鉄色に復元されたキハ47系。首都圏色、いわゆるタラコ。


そして素直にマリンライナーに乗って岡山へ。やっぱり電車って速いですね。
岡山からはギリギリで赤穂線117系に飛び乗って東岡山へ行って今日は終了です。岡山の家に行くだけでこれだけいろいろ楽しめたのでいい1日でした。

車番・乗車距離

芦屋〜姫路:東海道本線山陽本線・新快速/網干、クハ222-1009
姫路〜播磨新宮:姫新線・普通/播磨新宮、キハ127-6
播磨新宮〜佐用姫新線・普通/佐用キハ122-2
佐用〜津山:姫新線・普通/津山、キハ120-337
津山〜岡山:津山線・快速ことぶき/岡山、キハ47-44
岡山〜茶屋町宇野線瀬戸大橋線)・快速マリンライナー41号/高松、5004
茶屋町〜宇野:宇野線・普通/宇野、モハ103-437
宇野港高松港四国フェリー高松・宇野航路/高松港、第八十一玉高丸
高松〜岡山:予讃線本四備讃線宇野線瀬戸大橋線)・快速マリンライナー60号/岡山、クモハ223-5003
岡山〜東岡山山陽本線・普通/播州赤穂、クハ116-17


●乗車距離(1日):325.6km
◆乗船距離(1日):18km