12年ぶりの再会

懐かしの幼稚園

甲南定期戦の代休ということで、昨日の夜から岡山に。
で、何の目的で岡山に帰ってきたのかという話ですが、以前日記にも(多分)書いたように、自分がかつて通っていた幼稚園の、2年間連続で担任だった先生がなんと園長先生になってその幼稚園に帰ってきたというわけで。
しかし岡山にはたびたび帰ってはいるものの、幼稚園ともなるとやはり開いているのはもちろん平日なわけで、こうやって平日が休みである代休というちょうどいい機会を利用して久しぶりに訪問してみよう、というのが今回の目的。
父親はいつものように仕事に出かけて、自分は家でピアノを1回ずつぐらい弾いてから家を出て、歩いて幼稚園へ。当時は結構長く感じられた道のりですが今から考えてみるとそう長くはないような気もするし、それでもやっぱり長いような気もする。ただ所要時間はそれほど当時と変わっていない気もします。昔から歩くの早かったもんね。しかしまぁ12年の間に、というよりもここ数年の間にこのあたりの景色も大きく変わったもので、昔なんて田んぼしかなかったところに家が立ち並んでるし、小学校の集団登校で目の前で車2台がクラッシュしたのを見た交差点には信号機ができてるし、ただの片田舎かられっきとした住宅街へと変貌しつつあります。まぁさすがに政令指定都市になるというだけのことはあります。それにしても、今になって考えると単なる住宅地のわりには何気に凝った作りの庭とか持ってる家が多いなぁ。芦屋みたいな豪邸とはまた違った普通の家なんですが、変に気取ってないから逆に雰囲気が良かったり。
そんなこんなで懐かしい小学校の前を通ってその隣に併設された幼稚園に到着。
早速懐かしい門を開けて中に入り、廊下には『せんせいのへや』と書かれた懐かしい職員室の前で待機。しかし呼んでも先生が出払っててどこにもいない。
しばらくしてようやく先生の一人が気づいてくれて、ほどなくしてかつての担任でかつ自分の中で実は一番の恩師だと思っている先生に再会。実に12年ぶりなんですが、先生に言わせると全然変わってないそうで。なぜか久々に会った人からはことごとく変わってないと言われるのは気のせいではないと思うんですが、まぁそれだけ変に擦れてないということにしておこう。そうだ、きっとそうに違いない。
そういう先生も実は髪型以外は印象が全く変わっていないんですが、12年ぶりの幼稚園も全く昔と変わらない姿。ただ若干遊具が少なくなったような気もしなくもない。
お土産を渡して少し職員室で話した後、なぜか園児が集まってる部屋に連れて行かれてご紹介に預かる羽目に。で、園児の皆さんからはこれまた懐かしい幼稚園の園歌による歓迎を受けた後『子どもの世界』を一緒に歌う。『こうですか?』なんて言いつつ調子乗って教室のピアノを弾き散らかしていたあの頃が実に懐かしい。子どもたちから降り注がれる眩しい眼差しはやはりいつの日も失いたくないものだと思わされました。
で、一旦職員室に戻ってまた少しお話。当時の卒業アルバムを出してきてくれたんですが、今見てもちゃんと誰が誰だか分かってしまうし写真を見ていると当時の記憶が干ししいたけを水で戻すようにじわりじわりと蘇ってきます。当時泥だんごに夢中だった友達は泥の玉ではなく白球を追いかけていたり、虫博士だった友達は大学もそっちの方面に進みたいとか、当時から科学少年だったカナタン氏(仮称)が高専ロボコンに熱中していたりだとか。他にも小1で引っ越した幼なじみの友達やひとたび泣き出すと手がつけられなかった友達、独自路線をひたすら突っ走っていた友達…何もかもみな懐かしい。ちなみに自分はというと、絵の具で色をつけた水にドライアイスをぶち込むと何色の煙が出てくるのかといった微笑ましい発想に基づいた実験をしているシーンがばっちり収められてました。…多分自分も他人のことは決して言えないほどの変わり者だったんでしょうな。
しばらくして、ちょっと用事があって来るのが遅れているという当時からずっと変わらずにここにいる用務の先生がもうすぐ到着とのことだったので、遊戯室に行ってピアノを披露。こんなこともあろうかと土曜日の夜と今日に2回だけ錆取りで弾いてて良かったです。
愛の夢第3番と月の光を弾き終わった頃にちょうど用務の先生が到着、そしてラ・カンパネラを弾く。思えば当時は、というか少なくとも小学校時代は天才的にピアノを弾きまくってその名を馳せていた気がします。しかし天才も二十歳過ぎればなんとやら、まだ二十歳まであと2年はありますが今の自分にそこまでの人並みはずれたスキルやカリスマ性は残っているんでしょうか、甚だ怪しいもんです。
そしてカンパネラを弾いてる最中からプールの着替えのために来た子どもたちがまた集まってくる。いつ見ても彼らは実に可愛らしい。
で、ここからがなかなか意外な展開で、実は今日が初めてのプールの日らしいんですが、なんかその場のノリで子ども達をプールに連れて行くのを手伝うことに。この幼稚園と小学校は隣同士でプールは同じところを使っているんですが(ただし幼稚園児と小1・2は深いほうとは柵で仕切られた浅いほうですが)、まだ当時呼んでいた『地獄のシャワー』は健在なようで、早い話が何も変わってはいませんでした。何もかもが当時のまま。
そして見学者ご一行をプールサイドの見学スペースに連れて行き、みんながプールに入っている間そこで子守りの番。普通に考えれば退屈しそうなもんですがこれが結構楽しいんですな。熱心にいろいろ話しかけてくる子どもたちの相手をするってのも良いもんです。こういうのをしていると、子どもサークルで子どもたちと一緒に遊んだりいろんなところに連れて行ったりしてるもりほん氏(仮称)とかの気持ちがよく分かりますねー。


無事にプールが終わった後、遊戯室で子どもたちと一緒に遊んでたり四方八方から手を引っ張られていろいろ困ってたりお手製の『お化け屋敷』に連れて行かれかけたりとまぁいろんなことがありましたが、お帰りの時間になった頃から用務の先生が買ってきてくれたオムライスを園長室で一緒にいただくことに。昔住んでた家のわりと近くにできたテイクアウトのオムライスのお店で、気にはなっていたものの食べるのは初めてだったんですが、これがかなり美味でした。
そんなこんなでそれからもいろいろ昔のことを思い出しつついろいろと語り合い、最後は記念写真を撮ったりして帰ってきたわけですが、最初は2時間ぐらい話して昼頃に帰るつもりだったのが結局帰ったのは15:30前。半分職場体験みたいになってましたが、久しぶりの母校ならぬ母園で懐かしい1日を送れた有意義な日でした。また機会があれば遊びに行きたいなぁ。どうせ子どもたちに顔も覚えられちゃったし。笑