モンスターペアレント

今日でとうとう研伸館の『高2』としての授業が終了。
テストの結果がまだ返ってきていないので(まぁぶっちゃけ全然期待はしてないんですが)分かりませんが、ただいつものメンバーが再び全員揃って授業を受けることはもうないのかも?と思うとどこかしみじみとします。
どうでもいいけど教室一のネタキャラを誇るI氏が先生にお礼なのか何なのか分かりませんがもえたんのお菓子か何かをプレゼントして辺り一面ドン引きでした。しかしその絵を見てそれがもえたんだと分かってしまう自分もそれはそれでどうなんでしょう。まぁどうせ詳しくは知らないんだけど。


以下、個人的な、というよりはむしろ学校周辺を取り巻く環境についての愚痴なので読みたい人だけ。

なんか、先日配布された生徒会誌が一旦全て回収されることになった。
この間のJames氏(仮称)のページが抜け落ちていた関係かなと思ったらどうやらそういうわけではないらしい。
その理由は、どうやら生徒会誌に書かれていた内容に『不適切な表現』があった、ということ。表面的には。
しかし一応、生徒主体と銘打っているうちの学校でも生徒会誌を発行する前にはちゃんと一旦教師の目も全て通っているし何か問題のある発言があれば訂正されている。事実、某氏が基地外の単語を入れたら早速指摘されて直されたそうだし。
では、実にその曖昧な言葉で表されている『不適切な表現』とは何だったのか。そしてなぜ、今頃になって問題になったのか。
それはどうやら、一部の内容について中学のとある保護者からクレームが来たのが理由だそうで、それは文章の登場人物でありその文章を書くのに携わったスタッフの紹介文に書かれたあだ名が気に入らないらしい。
うちの生徒会誌では、たいていのクラス参加作品などで対話文のようにひたすら『ペンネーム』と『発言』が書き連ねられていて、そのペンネームも普段から本人が呼ばれているようなものから無関係の人が見ると目を疑うようなもの、ヲタしか分からないものなど様々なのであるが、もちろんそれが今まで一度たりとも問題になったことはないし、そもそも作成段階で本人も知っての上で寄稿しているんだから問題になるはずがない。今回ももちろんそうだったはず。
それなのに、今回そういったクレームが来て、該当ページが切り取られることになった。その保護者はそのあだ名がどうしても気に入らなかったらしい。具体的には書けないが、それはそれは大変な本気だったそうで。
(それでそこまで怒るなら、同じように全校生徒に配布したプリントに了解も無しに『KYの天才』とか思いっきり書かれた自分はどうなるんでしょうかね。まぁ実際自分はそんなこともネタにする程度で気にも留めなかったわけですが。)
今まで毎年生徒会誌は楽しく読んでいたが、今回の問題なんてのはクレームの域を超えてもはや『いちゃもん』としか思えない。実際に全校生徒約1200人全員に一旦回収させ、会誌委員はそれを全部切り取らないといけなくなるなど全校生徒に迷惑がかかっている。
なるほどこれが世間で最近大問題になっている『モンスターペアレント』というものなのか、とつくづく思った。まぁ確かにわざわざ名前がつけられるぐらいだから相当なものなんだろうとは思っていたが、単なる『クレーマー』ではなく『モンスター』と呼ばれる理由が分かる気がした。
自分はこのことに対する抗議の意味も込めて、この生徒会誌を学校に持っていくことはしないつもりだ。理不尽な要求に負けてはいけない。案外周りにもそういう考えの人は多くいるようだし。


で、自分が言いたいのは別に今回のことだけではない。
どうも最近、うちの学校、それも特に中3以下の学年でDQNな保護者が非常に目立つ。
たとえば授業について教え方が悪いとひたすら担任団に文句を言ってきたり、体育の授業で基礎体力をつけるために行っているトレーニングをやめさせろと言ってきたり、以前なら日常的にあったにも関わらず問題にはならなかった『多少の度を過ぎた指導』で教師が辞めさせられたり。鉄研や他を見ていても高1より上の学年と中3より下の学年の間には何か大きな壁というか、何か全く違う人種といった風が感じられるのだが、どうやらその原因を作っているのは教育制度ではなくむしろ親のほうのようだ。いや、中学の親が全員DQNだという意味ではない。だが、全体に占めるそういった人間の割合は間違いなく多いと確信している。


もちろん学校で子供に教育を受けさせるにあたって、必要であれば学校に意見や苦情を言ったりすることも保護者としての当然の権利であるし、そうするべきだとは思う。しかし、最近はその内容がどんどん酷くなってきて目に余る。
クラ研でも、今までもずっとそうしてきたにも関わらず中1や中2なのに『どうしてうちの子供は文化祭で1日目だけしか出してもらえないのか』とか、そういう自分さえ良ければいいとしか思っていないようなとんでもないクレームを、それも保護者ではなく部長に直々に突きつけてきたDQNもいたようで彼も相当頭を悩ませていた。これに関してはもう開いた口が塞がらない。運動部で言えば『うちの子(中1)はなぜレギュラーに入っていないのか、入って当然のはずなのに』と言ってるようなものだ。学年が低くてかつあれだけ人数が多かったら2日のうちの1日しか弾けないなんて当然だし、むしろ弾けるだけマシ。そんなことを言う前に高2にもなって1日目しか出させてもらえなかった自分の立場も少しは考えていただきたい。いや別にいいんだけど。


過去に実際こういった例もあったわけだが、このような無茶なクレームが来た時に今回のように大騒ぎして屈してしまえば、学校における保護者(特にクレーマーやモンスター)の圧力の大きさはますます大きくなるとともに、無理な要求でも通るということを一度示してしまったことで必ずそれに味を占めてつけあがってくるに違いない。このままの状態が続いていけば、一部の良識のない親に学校を牛耳られ、過度な内政干渉によって教師関係だけでなく灘校の一番の長所となっている生徒主体の自由な活動さえも阻害されかねない。
こうやっていろいろと具体的な内部事情的なことを書いてしまうのは本当はあまりよろしくないのかもしれないが、灘校生やその親も相当数見ているブログだからこそ、今回は敢えて具体例を出して苦言を呈させて頂いた。
モンスターペアレントの魔の手は、確実に我らが灘校にも忍び寄っている。
これからは我々も理にかなった苦情や要求は甘んじて受け入れ、一方で理不尽な要求を無理矢理押し通そうとするような苦情や要求には毅然とした姿勢で立ち向かっていかなければならないのではないだろうか。