駅伝となはつき

今日はうちの学校の行事のひとつとして、主に各運動部がそれぞれ5人ずつのチームをいくつか組んで、学校のすぐそばを流れる住吉川の『清流の道』一周約5kmを3周する校内駅伝大会。
しかし、去年からの流れで今年もなぜか文化部から唯一我らが鉄道研究部が参戦することになったわけで。
そういうわけで朝9時の学校の集合時刻に合わせて行ったんですが、なんと4区走者のRon氏(仮称)がまだ枚方公園にいるとのこと。つまり学校に到着するまであと軽く一時間近くはかかるわけで、これは相当ヤバい。てか間に合うのか…??
慌てて高1のT氏にいざとなった場合の代走をお願いしておく。実は彼、某氏が故障で出られなくなった時の代役としての有力候補だったわけで、そこそこ足は速いし、緊急時にはなんとかしてくれるでしょう。
そんなこんなでなんとか走者の問題は解決し、自分をはじめとした出場はせずに応援するだけの人もチームを組んでどうするか話し合う。
まず、全体的に各区のスタート/ゴール地点にばらけて走者の上着の管理などをして、さらに学年的なことからか自分が中央指令となって各団員からの現況報告をまとめ、現在地と順位をテンプレにして全団員に配信することに。
これでネットワークもバッチリ、というわけで走者の人々とともにスタート地点へ移動。
まずは1区。2号線の下から阪急の下あたりの折り返し地点でターンし再び2号線下へ戻る2.0kmのコース。本当なら非常に足の速く一気に順位を稼ぐ予定だった某氏が故障で抜け、id:tsulkou氏が代役として走ります。しかしもともと1区というのは各チームとも相当ガチなメンバーを起用してくるのでかなり大変。
しかしid:tsulkou氏も非常に頑張って走って、最初のほうはうまくついていっていたんですがさすがに周りは全員運動部の部員なわけで当然のごとく苦戦を強いられ、結果1区終了後49位。全チーム数は分かりませんが去年は70ちょっとだったので今年もそんな感じでしょう。いやでも、なかなかの健闘ぶりでした。
続いて2区。今度は一旦南魚崎のほうまで下りてからターンし、再び上って阪急下から少し下った場所にある水道橋までの3.2kmのコース。走者はせきたん氏(仮称)。去年は頑張って走ったもののやや順位を落としてしまった彼ですが、今年は去年とはまるで違う。とにかく快調に飛ばし、下にいるライラック氏(仮称)から連絡が入った時には既に11人ごぼう抜きして36位まで急浮上。自分はその間に水道橋まで歩いて上がっていたんですが、なんと2区終了時には34位。一気に上がってきました。
お次は3区。水道橋から少しだけ上がって阪急下でターン、そのまま住吉川を駆け下り一番下に至るまでの2.9km。走者はid:sachikazerick氏。こちらも去年に比べると格段にスピードアップしていて、普段からのスキルを活かしてまるで東海道線普通列車を真横から華麗にぶち抜いていく京急A快特のような走りでまさかの12人抜き。これはテンション上がらざるを得ない。というわけで現在22位。
で、問題の4区。ここはシンプルに一番下から一番上までひたすら上がる2.4kmですが、練習にほとんど出ていなかったこととかよりもまず気になるのはRon氏(仮称)が間に合ったかどうか。『着くまでが駅伝や!!』と一喝して阪神を使って直にスタート地点まで行くように指示はしていたんですが、なんと彼は阪神電車の車内で体操服に着替えるという前代未聞の奇行により余裕の到着。間に合ったのは全然良かったんですが、それにしても車内で着替えるとはよくやるなぁと感心するやら呆れるやら。走りのほうはというと一旦25位ぐらいまで落ちたのでこれはヤバいかなと思いましたが後半で一気に巻き返し、最後には20位でアンカーにバトンタッチ。
そして最後は5区。一番上から一番下まで下ってから折り返し、スタート地点の2号線下まで戻るという最長の3.7km。もちろん走者は去年はワンゲルで出場し一時は長距離走で学年1位のタイムを誇った干ししいたけ氏(仮称)。
今年は去年に比べてずいぶんチーム間の距離が開いていたので期待していたごぼう抜きならぬしいたけ抜きこそ見られなかったものの、着実に近くの走者を抜いていき、なんと最終的には去年と同じ17位でゴールイン!!いや、これはすごいわ。。
一応個人的には今回の目標は20位に設定していたものの、代わりに干ししいたけ氏(仮称)が入ったとはいえ虻氏(仮称)が卒業で抜け、大本命の1人が故障で出られなくなったので去年以上の成績は期待できないしせいぜい30位ぐらいが関の山だろう、と思っていたんですが、結果的には去年それほど好タイムではなかった人々が確実に進歩し、一人一人の好タイムの積み重ねによって見事17位にランクインできたというのは予想外すぎる展開。いや、ホントにまさかここまでいくとは思ってませんでした。
まぁ自分は走らずに見てるだけの人だったのでどうこう言う立場ではないのかもしれませんが、写真を撮ったり上着を管理したり大変な思いをしつつも情報を収集して配信し、リアルタイムで順位が上がっていくのを伝えることで全体のテンションと士気を高めることはできたんじゃないかな、と思ってます。
終わった後、みんなで食堂で振る舞われるぜんざいを食べに行ったんですが、別に自分が走って血糖値が下がっているわけでもないのにみんなで食べるぜんざいがこれほど美味しいとは思わなかった。それは、今まで文化部として味わってきたものとはひと味違う、青春の味でした。
まぁなんというか、代役のid:tsulkou氏もよく頑張ったし、間のせきたん氏(仮称)とid:sachikazerick氏は今回MVP級の活躍だったし、Ron氏(仮称)はよく間に合わせたし、干ししいたけ氏(仮称)も最後をうまく飾ってくれたし、個人プレーと全体のチームワークがうまく融合してつかみ取った結果なんじゃないかと。出場者も、サポーターも。
それにしても、一部の人は去年と今年の間の1年間だけでこれだけ速くなったんだし、それに去年・今年と2年連続で文化部とは思えない17位という好成績を残しているんだし、来年以降も新しい鉄研の伝統としてこういうのを続けていって欲しいなと来年は卒業してしまっている現高2の自分としては願うばかりです。


さて、駅伝が終わった後は去年のようにみんなですき家で昼食でも食べようかと思っていたら満席だったので、いつもの学割セットのラーメン屋へ。普段なら麺とごはん大盛りでちょうどいいぐらいなのに、今日は麺・ごはんともに普通盛りでもやたら多かった気がしてちょっとアレですね。食べる量が減る分には全く構わないんですが食べられるキャパが減るのは勘弁して欲しいです。まぁぜんざい補正の分もかなりあるんでしょうけど。
で、その後は皆さんはクオリティの高さに定評のある本山交通公園で懐かしい『けいどろ』をして楽しく遊んだと聞いてすごく羨ましいんですが、自分とid:sachikazerick氏は研伸館のテストがあるためにここで抜けることに。残念。
id:sachikazerick氏は英語のテストで時間帯的に早かったのでそのまま行き、自分は一旦家に帰って準備と仮眠。横浜にいる幼なじみの友達から今年もバレンタインから遅れること2日でチョコが届いてました。去年までの水族館のイルカチョコみたいなファンシー系のチョコとはうってかわって今年は横浜のどこかのホテルのチョコとは、一年でまたずいぶんと変わりましたな。
そして大きなリュックを背負って塾に行ってテストを受ける。前のテストよりは明らかに簡単だったんですが合格ラインも高くなってそうだしぶっちゃけ微妙なところです。まぁなるようになるさ。駄目でも今回が最後じゃないし。
そこでA氏からH氏にことづけられたというバレンタインチョコを受け取り、大きなリュックを背負ってそのまま西には戻らず特急で梅田まで行き、大阪からは新快速で京都まで。
ここでなはつきを待つんですが、まずは夕食タイム。やっぱり京都駅といえばお気に入りの麺串という立ち食いうどん屋があるので今回もそこへ。
美味しくてお得な京風うどんと、いつもはここでおにぎりなんですがさすがにそれも寂しいので今回はちょっと奮発して串揚げ3本盛り。ちくわの天ぷらと鶏肉の天ぷら、そしていわゆる豚と玉葱の串カツの組み合わせでしたが、駅の立ち食いでこんなものが食べられるとはね。それにこれをつけても合わせて700円ちょっと。安いもんです。
で、食べている途中でふと隣に来た人に目をやるとなんとid:ohane15-2005氏。ちょwwまさかここで会うとはwww
本当ならこの後幼なじみの友達に空き時間を利用して電話しようかと思っていたんですが、そんな時間とかもなさそうなので予定変更。
そして京都駅の2番のりばの西端に移動し、三脚を構えて待つ。ここにはなはつきの回送が一旦入ってきて2分ほど停車するんですが、関西で編成単位で綺麗にバルブできるチャンスはここだけだったりします。
寝台特急なは・あかつき回送@京都
回送の牽引機はEF66-51、そして列車自体の牽引機はEF66-50。話によるとこの50号機は以前は富士ぶさばかりに入っていたのでなはつきの運用に入ったのはまだ数えるほどしかないんだとか。ちなみに回送の撮影は10人ほど。
そして一旦東側に引き上げていったので、自分たちもここで一旦引き上げ。で、乗車のホームに移動して列車を待っていたわけですが、id:ohane15-2005氏は新快速で西へ向かって新大阪の陸橋からバルブするそうなのでここらで別れる。
しばらくするとお目当ての寝台特急なは・あかつき号が入線。青色の客車を引っ張ってきて、ゆっくりゆっくりとスピードを落とし自分の目の前に停車したんですが…
ボコボコの客車
こ れ は ひ ど い 。なんですかこの土崎クオリティもビックリのボコボコ加減は。
いくら廃止直前だとはいえ、あまりこんな状態のまま走らせてもらいたくはないものです。
まぁそんなことを思いつつも、自分はいろいろと撮りつつ一番後ろまで歩いていき、今回乗車するレガートシートの車内へ。
寝台特急なは・あかつきレガートシート車内
3列シート、なんですが2+1列ではなく1+1+1列という独特の配置の車内。他にないものだからか、この車両の車内を撮りにきていた人は結構多かった感じです。ちなみに写真の撮影位置の手前には小さなサロンスペースみたいな空間がありました。
ちゃんと足置きや毛布、スリッパ、オーディオサービスまでついて普通の指定席特急券の価格。最近は夜行バスが幅を利かせているとはいえ、これはなかなかのもの。
いろいろ見ている間に発車時刻になり京都を発車。都会の喧噪を横目に、古き良き時代からのブルートレインはゆっくりと走り始めます。
新快速ほどの速さではないもののそこそこ飛ばしながら走り、新大阪到着。ここで前代未聞の特急の新快速待避のため7分停車。
寝台特急なは・あかつき(最後尾)@新大阪
なはつきのシンボルとも言うべきのっぺらぼうなレガートシート車両。
寝台特急あかつきテールマーク
普段はなかなか撮る機会のないあかつきのテールマーク。中1の時の最初の鉄研旅行の帰りに乗った思い出深いこの列車。廃止と聞いてこれは再び乗りにいかなければと思って今回乗ることにしたんですが、やはり寂しいものです。
新大阪を出た後は隣の大阪駅でも5分ほど止まり、JR神戸線を快走。この列車とさくら夙川の組み合わせは1年限りのものとなってしまいました。
三ノ宮を出てだいたいのお客さんは乗ってきた感じですがそれでも空席が結構目立ちます。外を見るとずいぶんとせわしなく動く街。静かな空間でまったりとそれを見つめているこの列車の車内には、まるでそことは違う速さで時が流れているような気になります。
リクライニングを倒し、夜行の特急の車内でバレンタインに貰ったチョコと京都駅で買ったあったかいミルクティーでくつろぎの時間。経済的にも、気分的にもなんとも贅沢な時間です。周りを見渡しても、駅弁を食べながら晩酌する人、持ってきた雑誌を読む人。みんな思い思いの時間を過ごしているようです。
ところでふと近くの席を見るとこんなものが。
謎の照明
夜の間の灯りを確保するための照明、というのは見れば分かりますがそれにしても面白い形をしてますね。
そして姫路を過ぎて相生を通過する頃になると、そろそろ減灯の時間。アナウンスとともに車内は真っ暗に。線路から伝わってくる客車特有の低いゴトンゴトンという音が聞こえ、外を見ると満天の星空。月明かりが暗闇を眩しいほどの光で照らしていてなんとも幻想的な光景でした。これぞまさしく夜行列車という趣があって、最高でした。
いつも国鉄型の鈍行でのんびりと走っている姫路〜岡山の区間を快調に飛ばし、夜23時、岡山に到着。最終の広島の禿げタイプの115系東岡山まで行って、父親のトレノで家に帰りました。
思えば人生最初に体験した寝台特急。新鮮で驚きに満ちた新たな世界から日常へと時をつないだ、あの夜行列車はいよいよあと1ヶ月。
この列車に乗るのは今回が最後になってしまうんですが、今まで本当にありがとう。