被災地実習旅行1日目。

石巻東部浄化センターにて

今日からは都市工学科の『都市工学の技術と倫理』という授業の最終回ということで東北の被災地に実習旅行に行ってきました。
まずは本郷キャンパスに朝8時集合。これがある意味一番難易度が高い。


そしてやってきたのはまさかのこいつ。



メルセデスベンツのバス
_人人人 人人人_
> 突然のベンツ <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


メルセデスベンツのバスなんてオーストラリアで乗って以来なのでびっくりしましたが別にシートピッチも普通の観光バスだし乗り心地についてもまぁ普通。ただシートとかのデザインがなんとなくヨーロッパっぽい気がしなくもない。


肉味噌うどん
途中の安達太良サービスエリアでお昼休憩。しかしこの時になんとゼミの活動で同じく被災地へと向かうらぼちぇの大先輩たけお氏(仮称)に遭遇してものすごく驚いた。


東北道をひたすら走り、月並み感しかしない仙台南部道路を通って仙台東部道路へと抜けた瞬間思わず目を疑うような光景が…。


仙台東部道路より東側
仙台東部道路といえば東日本大震災の時に津波の運命の境界線となったことで知られる道路ですが、この盛土の西側(内陸側)は青々とした水田が広がっているのに東側(海側)はこの通り一面の更地…。恐ろしい現実を見せつけられたような気がした。


さてそのまま仙台付近をスルーして向かった先は石巻


石巻の爪痕
震災から一年半近くが経った今でもなお被災地はまだこのような状態。


石巻東部浄化センターにて(その1)
本日の見学先は石巻東部浄化センター。早い話が下水処理場なんですがここを選んだのは環境系の人たちへの配慮もあるのかも…?
写真の上のほう、建物に青い印が張られているところまで津波が来たという。


石巻東部浄化センターにて(その2)
施設の現状を視察。


石巻東部浄化センターにて(その3)
この施設自体も津波で大きな被害を受けたうえに、津波で流された家のあった場所からは雨が降るたびに大量の水が下水道に流れ込んでくるためにその水をどう処理するかが非常に大変なようで、現在は仮設設備による簡易生物処理+消毒という簡易的な処理が行われているのだとか。


石巻東部浄化センターにて(その3)
水処理ってこうやってるのかぁ…。


石巻東部浄化センターにて(その4)
本来は水を溜めて使うような場所も現在はこのような状態だったり。


石巻東部浄化センターにて(その5)
これが海へと排出される直前の状態。お世辞にもきれいな水とは言えない。実際ここ一帯はあとで服に臭いがこびりついて気になるぐらいかなり臭いです。


石巻東部浄化センターにて(その6)
何もしていない状態に比べると多少ましとはいえやはりこの状態の水をそのまま放流するのは施設の人としても非常に心苦しいとのことで、一日も早い完全復旧が待たれるところです。ちなみに今後は9月頃から純酸素生物処理+消毒を組み合わせた高級処理へと向上させ、完全復旧は来年の3月以降になるとのこと。


石巻東部浄化センターにて(その7)


石巻東部浄化センターにて(その8)


瓦礫の山
石巻東部浄化センターを後にして市街地のあった場所へと向かう。街の中でも最も大きな瓦礫の山。


廃車の山
被災した車の山。所有権の問題もあって処分したくてもできないためこの状態。


石巻の被災地にて(その1)
津波による被災+地盤沈下によってこのような状況。水たまりが目立つ。


門脇小学校
去年の紅白で長渕剛が歌ったことで有名になった石巻市立門脇小学校。幸い児童は無事だったそうだが津波をかぶったうえに流されてきた車に引火した火災に巻き込まれ見るも無惨な状態になっている。


石巻の被災地にて(その2)
家がぽつんと一軒だけ建っているように見えるけどここはもともと一面住宅街だった場所。今道路がある高さがもともとの地面の高さ。


石巻の被災地にて(その3)
このあたりはすべて家だった…。


石巻の被災地にて(その4)
流された家の瓦礫は全て片付けられていて今は一面の更地になってしまっているのでもうここに街があった当時の面影はすっかり無くなってしまっているが、所々に残る塀の跡や土台だけがかつての様子を物語る。


石巻のプラント
そんな中でもプラントは煙を上げて稼働中。一歩ずつ一歩ずつ、復興に向かって動き始めている。


被災した保育園
このように被災しながらも残っている建物の様子を見るとその津波がいかにとてつもないものだったのかがよく分かります。テレビで被災地の光景を見ることはあっても、現地に行ってその様子を見るとやはり受ける印象はだいぶ違うものでした。




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さて、一通り見学したあとは本日の宿泊地である作並温泉へ。なんかTwitterを開くと某テニサーの飲酒死亡事故の一件で大騒ぎになってましたがついに東大でもやってしまったか…。


温泉ということで若干の期待はしていたんですが着いてみるとこれがまた素晴らしい温泉宿。階段をひたすら下っていった先にある渓谷沿いの露天風呂というすごいお風呂まであって予想以上のクオリティに感激でした。


旅館の夕食
旅行には時々行っているもののこんなちゃんとした旅館に泊まるのは相当久しぶりということでこんな立派な旅館の夕食も久しぶり。お品書きまで付いてて一品一品どれも美味しかった。
さらには宿のほうから豆腐やフルーツ、さらには日本酒2升のサービスまであって、宴会場での夕食は教授も学生も入り交じった楽しいものとなり、ひたすらビールだらけだったのはちょっと飽きたけどさらには楽しい二次会も。普段は真面目な先生でもお酒が入るとただの酔っぱらいのおっさんと化すのはやはり世の中よくある話です。まぁ本人曰くこれも都市工学をやる上で最も重要なコミュニケーションの練習だそうですが…w
ちなみに地方計画の授業の先生が実は我らが天文部の大先輩だったことが発覚してめっちゃびっくり。都市工学科に天文部出身の人が他にもいたとは…!


そんなこんなで実習一日目の夜は更けていったのでした。楽しい雰囲気だったし帰らなくていい分心配もいらないということで久しぶりにめっちゃ飲んだなぁ…(´ω`)