四国に行ってきましたよ。

この間の土日に岡山に行こうかと思っていたらさくら夙川駅の開業でこっちにいることになったので、今日から岡山に行こう!と思ったわけですが、せっかく青春18きっぷがあることだし四国に足を伸ばすことにしてみました。


芦屋9:17の新快速に乗車。平日ということもあって通勤客っぽい人もちらほら。
もちろん座れるはずもなく立っていたんですが、ビジネスっぽい人が座っていたところを狙って近くにいたら見事に三ノ宮でクロスシートに座っていた2人が両方降りたので窓側を占領。これぞ経験と勘。大袈裟か。
うららかな春の陽気、窓の外には明石の海。そうやって窓の外をボーっと眺めていたらいつの間にか姫路に到着。いつもならここで降りてえきそばの一杯でも味わっていくところですが、今日はそれよりもさぬきうどん、ということで降りずにそのまま相生へ。
さて、相生までは8両でまったりと走ってきた新快速ですが、相生からは魔の山陽路のボトルネックこと相生〜岡山間の静岡並みの詰め込み地獄が待ち受けています。相生に到着すると向かい側に待っているのは115系D編成30Nリニューアル車。早い話が3両編成。しかもわざわざ30分前の電車で来て待っていた人がいたのか、だいたい窓側は埋まっている状態。そこに8両の客の大半が押し寄せるわけですから…まぁ恐ろしい。
しかしここは今まで数十回数百回とここを通ってきた百戦錬磨の自分。そんじょそこらの鉄ヲタやジジババよりかはここについては詳しいつもりです。というわけでここは詰め込み地獄への乗り換え客を尻目にまったりと播州赤穂まで。
ここからは赤穂線に乗り換えます。到着した瞬間目に入ってきたのはなんとカボチャ!でしたが、単なるカボチャではなく中間車2両が117系改造の3500番台を含むK編成。これはラッキー。
というわけで、さすがに2人掛けは無理だったものの中間車の転クロの4人掛けの進行方向窓側を占領。しかし思いのほか乗車率が高いです。座席はほとんど埋まっている感じ。
エアサスのおかげで他の115系と比べると格段に乗り心地の良い3500番台、柔らかいシートに腰掛けてまったりと単線の赤穂線を進みます。
阪神工業地帯の西の端を見ながら気がつけば県境を越え、港が見えて日生に到着。意外なことにここで半分以上の客が降りました。この人たちは日生に美味しいものでも食べに行くんでしょうか、それとも小豆島にでも行こうとしてるんでしょうか。
さて、このまま岡山まで行っても良かったんですがせっかくなので長船で下車。
115系湘南色@長船
今ではかなり少なくなってきた湘南色。いわゆるカボチャ。ちなみに113系115系の一番分かりやすい見分け方は、フェイスの下のほうの塗り分けがU字形になっているかV字形になっているかの違い。
で、長船駅で降りてみたわけですが、本の貸し出しスペースみたいなのがあったりして結構いい感じですね。そういえば券売機も新しくなってました。
長船駅にて
ここも夏までには自動改札化されICOCA対応になるので、ICカードリーダー付きの券売機になっていたんですが、まだどうやらIC部分は使用開始されていないようで、ICOCAを入れても反応ナシ。残念でした。
駅前をぶらぶらと散歩したりして、気がつけば30分近く経っていたのでホームへ。そしてここからは長船折り返しの電車に乗ることになるんですが、お目当ての213系が予想通り入ってきました。
213系@長船
最近は赤穂線でも昼間はワンマン運転が行われるようになったので、そこのスジには酉お得意のキモ顔先頭車改造の115系G編成とこの213系のみが入れます。というわけで日中はかなりの割合で213系に当たったりします。赤穂まで乗り入れる運用も2本ある(播州赤穂12:39発と13:38発)ので本線の混雑が嫌でまったりと行きたい人にはオススメ。
とはいっても2両なので結構乗車率は高く、西大寺より先では普通に立ち客もいる状態でした。
東岡山からは山陽本線に合流して、岡山着。ここでマリンライナーに乗り換えです。
マリンライナーもそこそこの乗車率であるものの、一応通路側ですが席を確保。瀬戸大橋の上から穏やかな春の瀬戸内の景色を眺めているとだんだんと工場群が見えてきて、気がつけばそこは四国。いやはや近いものです。そして高松に到着。今回は橋の上で突然止まることもなく順調。
JR四国7000系@高松
7000系快速サンポート。この両運転台の田舎臭いデザインにVVVFというなんともミスマッチな車両。
四国の路線はかなりたくさん乗りつぶしているうえに天気も良いので、今後の予定を軽く立ててから昼食を取りに行くつもりなんですが、その予定では高松では実質30分しか時間がない状態。これはちとアレですな。
高松駅
毎度お馴染み高松駅。なんか結構よく来てる気がします。まぁ近いですし。
本場のさぬきうどんというのは、高松とかよりも丸亀とかそのあたりに行ったほうがいい店は多かったりするんですがまぁ時間や移動手段の兼ね合いやもあるので、観光案内所で毎度お馴染みのうどんのMAPをもらって、駅の近くの店でうどんを食す。
さぬきうどん
店員さんは店の奥でうどんを打って茹でて、さらには天ぷらを揚げてと忙しそうにしてましたが、出てきたうどんはもちろん出来たて、天ぷらも揚げたてサクサクで美味しかったです。
さて、なんとか時間内にうどんを食べ終わり再び高松駅へ。今度は普通電車に乗って来た道を引き返します。121系。会話の内容からしておそらく京阪沿線に住んでいるようであろう鉄子らしき人も乗ってました。やっぱり今季は18キッパー多いですね。
そして国分に到着。ここで下車。
特急いしづち@国分
特急いしづち。最近はリニューアルされたようで以前と少しデザインが変わりましたね。
223系5000番台快速マリンライナー@国分
マリンライナーの岡山側の顔。223系5000番台ですが、どうもこの貫通顔には未だに違和感が。
そしてこの国分〜讃岐府中間はカーブが多く予讃線の中でも特に有名な撮影地のひとつ。
ぶっちゃけどこからでも撮れるような場所なんですが、逆光だったものの駅から近く上下両方撮れるということで駅から歩いて5分ほどのところにあるカーブ上の踏切で狙ってみる。
223系5000番台快速マリンライナー@国分
マリンライナー。こちらはグリーン車側の顔。なんというか曲線を生かした近未来的なデザインがなかなかカッコイイです。どうでもいいけどこれを見るとラピートを思い出すのは自分だけでしょうか。
JR四国113系水色@国分
113系。いや、ホントに113系ですよ。
もともとはJR東日本からJR四国が購入した113系魔改造。室内はバケットシートの転クロ、ユニット窓も交換されて蛍光灯カバーも付き、車内の案内LEDも付けられ、先頭車改造をしたわけでもないのにもはや顔は原型を留めないまでになってしまった113系。しかも『クハ113-1』とか思いっきり堂々とトップナンバーを名乗ってるあたりがなんとも笑えます。まぁ確かにクハ113なんてのは初めて聞いたけど…中間車はどうするのよ。
ちなみにこのシリーズはあと2編成あって、この編成は青と緑が基調の配色なんですが、あとの2つは黄色とオレンジ、ピンクと赤というなんとも派手な配色。
121系快速サンポート@国分
121系の快速サンポート。顔は205系を貫通顔にしたような感じ。207系900番台と同じ?おそらく国鉄が民営化されずに末永く続いていたら、国鉄の次世代の近郊形はこういったものがメインになっていたんでしょうね。
JR四国6000系@国分
6000系。こちらはわずか2編成しかない結構レアな存在。というか、つい最近までこの車両の存在自体知らなかったんですが。なんとも地味な車両です…が、設備的にはなかなかのもの。
さて、そろそろ時間になったので国分駅に戻り、端岡駅まで高松から来た道を再び引き返す。というのも、普通電車の間隔がいろいろとややこしいことになっていて、坂出方面行きの普通に乗って行くよりも高松方面行きの普通でまず戻ってから快速サンポートに乗り換えたほうが遅くまで滞在できたりします。
というわけで端岡に到着。
EF65-114牽引カモレ@端岡
ちゃんと貨物も走ってます。
そういえば121系にはこんなHMが。JRグループも20周年。
JR四国20周年HM
121系快速サンポートは琴平に到着。これからお目当ての列車まであと1時間ほどあるので駅の近くを散策。
琴平駅
ちょっとレトロな香り漂う琴平駅
近くにことでんの駅もあったので行ってみる。すると駅の近くに車両が止まってました。
琴電1087F@琴電琴平付近
この間四国に来た時は時間がなかったのでほとんど素通りだった琴平周辺。今回は天気もいいし時間がある、ということでことでんの線路に沿ってちょっと歩いてみました。
家が立ち並ぶ中を歩いているうちに踏切の音。あわてて駆けつけて写真撮影。
琴電1203F@琴電琴平〜榎井
なんか水族館のラッピング編成で一面黄色というなんとも派手な車両。こんぴらさんのイメージに合ってていい感じではありますがなかなかインパクト大。ちなみに後ろにJRの特急が写ってたりします。
その後、JRの線路の下をくぐって田んぼの中を通る道を歩き、琴平駅の周りを一周。のどかな春の日の夕方の田舎の風景。なんかノスタルジーを感じますね。
列車の10分ほど前に琴平駅に戻り、売店で『名物かまど』5個入りと羊羹、それと飲み物を買う。かまど、懐かしいですな。昔岡山にいた頃かまどのCMが好きだった覚えが。そして製造者が『株式会社 名物かまど』。会社名で名物を名乗るあたりが流石です。
そうこうしているうちに時間になったのでホームに出る。いったい何を狙っていたのかというと、四国にはまだまだたくさんキハ58系が走っていて、高松近郊でも見ることができるんですが、なんと一日片道一本だけキハ58系が快速サンポートとして走る運用があるんですよね。
まぁ6編成のうち1編成しかない復刻国鉄色のものが来るかどうかは運次第ですが、どんな色でもキハ58系には変わらないのでこれは相当期待。そして踏切の音とともに遠くから…


こっ…、国鉄色キタ―━―━(―(━(-( ( (゚∀゚) ) )-)━)―)━―━―!!
キハ58系国鉄色@琴平
別に運用を調べて狙って行ったわけでもなく、たまたま乗ろうとしたキハ58系快速サンポートの、しかも2編成併結のうちの先頭側に運良く国鉄色が入るなんて願ってもない幸運です。JR四国最高!
キハ58系国鉄色@琴平
国鉄時代の雰囲気を色濃く残す琴平駅の佇まいにこの車両が調和して、まさしく古き良き昭和時代が戻ってきたかのような光景が蘇ります。
慌てて先頭車のところまで行って乗り込みボックスを占領。
そして国鉄色のキハ58はゆっくりと、しかしかなりの加速度で進み始めました。
真っ赤な夕日を浴びて走る国鉄色のキハ58系。前に東北に旅行に行った時に国鉄色のキハ58系で窓を全開にして夕方の花輪線での走りを楽しんで至高のひとときを過ごしたのも過去のもの、花輪線のキハ58系もキハ110系に置き換えられ、もはやこのような経験は二度と出来ないのかとさえ思っていました。それがまたこんなところで実現しようとは…。


途中、金蔵寺で交換のために停車。
キハ58系国鉄色@高蔵寺
春の真っ赤な夕陽に照らされて輝く国鉄色のキハ58系。その姿は勇ましく、美しい。
やはり人気の高い国鉄色ですが、これにリバイバルで塗り替えられただけではなく、しっかりとオリジナルに近い白Hゴムに復元されているあたりの芸の細かさには感動。内装はかなり四国オリジナルになっているとはいえ、外観的にはオリジナルに非常に近い状態です。
キハ54系@金蔵寺
反対側からやってきたキハ54系。
ここから一駅行くととうとう予讃線に入ります。本線になって一気にスピードも上がり、気がつけば坂出に到着。まぁここまでは各駅停車だったわけですが。
そしてここから約20分、途中端岡のみの停車で高松まで爆走が繰り広げられます。
坂出を出発。換装のなされていない原型エンジンが爆音を鳴らして加速します。後ろにキハ65系が付いているだけあって加速性はなかなかのものです。
この列車、高松に着く時にはわずか3分後にマリンライナーが着くというギリギリのスジを走っているのでもう必死の走り。
坂出から端岡までもうほとんどエンジン回りっぱなし。いくつかある駅を次々と通過し、すれ違う近代化の賜物と言えるようなステンレスのVVVF車を横目に、かつて一世を風靡した老兵がその往年の勇姿を再び見せつけるかのようにひたすら走り続ける姿はもう涙モノ。これはヤバい…!!
そして端岡駅に滑り込む。この間わずか10分でしたが、自分は何か古き良き時代の急行を見た気がしました。
せっかくなので、この坂出〜端岡間の爆走の一部始終をご覧いただきましょう。


端岡を出ると高松まではすぐ。エンジンを回してスピードに乗ってきたら、あとは軽くながしているうちに高松に近づいてきました。サンライズが電気を点けて止まっていました。
そしてとうとう終点.高松に到着。確かにこれは急行時代を彷彿とさせるお薦めの一本。鉄道好きなら一度は乗っておくべき列車かもしれません。JR四国、いやもうほんとにGJ!という言葉しか出てきません。
キハ58系国鉄色快速サンポート@高松
ちゃんと『快速サンポート』のヘッドマークも取り付けられていました。
老兵とニューフェイス@高松
老兵とニューフェイスの顔合わせ。いちばん手前は高徳線ですが、残りの3つは全て予讃線を走る快速です。
特急いしづち@高松
特急いしづち。


その後は高松からマリンライナーで岡山に戻る。
特急南風アンパンマン列車@岡山
まだまだ健在アンパンマン列車。


少し時間があったので、去年10月頃にリニューアルオープンした岡山駅を見てきました。
かつての岡山駅といえば、国鉄時代の懐かしい雰囲気を残す駅だったんですが…
岡山駅にて
何この京都駅!?
という感じになんかものすごく近代化されててビックリしました。橋上駅舎もなんともモダンなデザイン、そして改札を出るとたくさんのショッピング施設が。友人改札なのが若干気にはなりますが、それもこの春〜夏頃には自動改札になる予定。いや〜久しぶりに来たら浦島太郎みたいな気分です。
その後は、やたら静かな115系40Nリニューアル車に乗って東岡山下車。歩いて岡山の家に行ってそこで泊。いや〜いい一日でした。

車番・乗車距離

芦屋〜播州赤穂山陽本線赤穂線・新快速/播州赤穂、サハ223-2027
播州赤穂〜長船:赤穂線・普通/三原、モハ114-3501
長船〜岡山:赤穂線山陽本線・普通/備中高梁クモハ213-1
岡山〜高松:宇野線本四備讃線予讃線快速マリンライナー31号/高松、クハ222-5005
高松〜国分:予讃線・普通/坂出、クハ120-13
国分〜端岡予讃線・普通/高松、クモハ121-13
端岡〜琴平:予讃線土讃線快速サンポート/琴平、クモハ121-19
琴平〜高松:土讃線予讃線快速サンポート/高松、キハ58-293(国鉄色
高松〜岡山:予讃線本四備讃線宇野線快速マリンライナー55号/岡山、クモハ223-5006
岡山〜東岡山山陽本線・普通/播州赤穂、クハ115-1111(40N)
●乗車距離(1日):375.6km